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by ruhiginoue

「子供に見せたくない番組」筑紫哲也氏

 子供に見せたくない番組について、あいからわず人気のある長寿番組が選ばれているけれど、これについて昨年亡くなった筑紫哲也氏が書いていたことを思い出した。
 彼がまだ新聞記者をしながらテレビに出演していた時期に、「子供に見せたくない番組」「ワースト番組」とやり玉に挙るものについて次のように指摘していた。
 そのような番組は、下品だと非難されるが、お上品にかしこまってばかりいては面白いはずないし、悪ふざけが過ぎるということがあったとしても、だから面白いというのではない。ただ悪ふざけしていて面白くなるなら楽で実にいいけれど、そんな甘くはなく、人気番組の製作現場を取材すると、やはりみんな一生懸命だ。
 なのに、例えば食べ物をわざとこぼしたりするところに、ことさら注目して「食べ物を粗末にする」などと非難したりするけれど、いけないとわかっていることをやってしまうから笑いになるのであって、だから当然、そうすることを肯定しているわけではない。
 なのに、道徳的に悪いというなら、どうして刑事ものなどは、犯罪だから悪いこととして描いてはいるけれど、殺人とか強盗を見せ場にしているし、また、それを捜査するからと警官が権力を笠に着て暴力をふるうことを肯定的に描いて、食べ物どころか人間を粗末にしているのに、こちらには文句を言わないのか。
 それは、犯罪と捜査などになると人権問題とかややこしい話になるから避けてしまっていて、しかし子供向けだと難しくはないし、よく見れば番組それ自体は悪くないと反論されたとしても、子供は判断力が未熟だから理解できずに真似するので躾けに悪いと上からの目線で言うことができるからだ。
 つまり「子供に見せたくない番組」をやり玉にあげているのは、大人の自信の無さによるものだということだ。

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by ruhiginoue | 2009-05-13 19:19 | 芸能 | Comments(0)