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by ruhiginoue

誰が電気自動車を殺したか

f0133526_5215747.jpg ドキュメンタリー映画『誰が電気自動車を殺したか』は、丹念に取材した映像と、しゃべくりが上手くて社会派でもある俳優マーチン=シーンのナレーションによって、かつて高性能の電気自動車が開発実用化されたものの、従来の自動車で利益をあげている業界からの妨害と、その支持を受ける政界とくに石油成金一族のブッシュ政権からの圧力で潰そうとしていた背景を描き出している。
 電気自動車は、スピードが良く出て、騒音が少なく、排気ガスを出さず、整備も簡易で清潔だ。運転のさいの操作も、ちょうどオーディオのアンプと同じ原理で出力調整できるから楽だし、これは同時にエネルギーの節約にもなる。だからハリウッドスターのトム=ハンクスらも絶賛し、このまま性能も向上していけば主流になるかと思われた。
 ところが、電気だと走行距離が短いと難癖つけられ、では給油所に代わる充電所を作ろうとすると市民運動が猛反対し、実は市民というが背後には石油業界が居たり。また、電気自動車の方が広範囲に排気ガスをばらまかないうえ効率が良いため節電になるとの事実を隠し、電気を作るのに石油などを消費しているから環境対策として変わらないとのデタラメ宣伝がされたりと、様々な妨害をされる。水素を使う技術に力を入れるというのも、本気ではなく妨害のためだった疑いが濃厚。
 整備も、やり方も器材も今までとは異なるものとなり、しかも安価となるため、消費者にとっては朗報だが、これまでの商品を売っていた業界は焦って妨害に加わる。
 カリフォルニア州知事のアーノルド=シュワルツェネガーが、戦車のような大型車を愛車として乗り回し、それに乗って演説会場にやってきて環境問題を語るという皮肉どころかお笑いの場面も。
 しかし、そんな告発映画が、日本でDVD化され発売と貸し出しをされたのには、マスコミでも映画ファンからも驚かれた。日本こそ、自動車業界が困るのではないかと思われたからだ。
 しかし、日本はアメリカと違った。狭いので、そもそも走行距離が短くなったとしても困らないし、対策として充電所の設置をすれば良くて、その数も少なくてすむ。騒音や排ガスを減らせる利点は大きい。
 また、内部のメカニズムに関する技術でも、日本はアメリカより優越している。
 それに、日本にも石油で利益をあげている業界はあるが、しかしさすがにアメリカのように石油をとにかく大量消費してほしいという営業方針ではない。
 だからDVDも発売できて、マスコミも紹介できて、そうしたらアメリカでGMが破綻して、つづいて三菱が電気自動車を発表、という次第だ。

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by ruhiginoue | 2009-06-05 17:21 | 経済 | Comments(0)