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by ruhiginoue

ツァオファン!造反だ!

 中国近代文学の父と呼ばれる魯迅の作品が、中国の教科書から減少しつつあるという。文語と口語が混ざっていて難しく、また作品の歴史的背景まで解説しなければならない場合があり、そのため中学の授業では時間が足りないためとみられる。
 『アヒルの喜劇』のようにユーモラスなものとか、『賢人と愚者と奴隷』のような辛辣な寓話なら、けっこうわかりやすいし、『故郷』は社会性もあるうえに、しんみりした情感もあって親しめる。
 ただ、中国語の口語も文語も無関係な翻訳で読む外国人でも、所々の注釈をいちいち参照しなければならず面倒ではある。
 それに、歴史に関しては、『藤野先生』のように魯迅が医学留学で日本に来ていたときの思い出はともかく、『阿Q正伝』のような中国の歴史にかかわる話は、日本人でも成人ならけっこうわかるが中学生くらいでは、まだだろう。辛亥革命が起きて、何もわからないのに迎合して主人公が「ツァオファン!(造反だ)」と叫んでいるところに苦笑いできるのは二十歳くらいになってからではなかったかと記憶している。
 魯迅はちゃんと読んで深く理解したほうがいい。それを怠って、中国はこんなふうに「造反」とモノマネ革命ごっこをしてしまって、外国映画のネタにまでされてしまったのだから。



 『ラストエンペラー』で「造反有理」と叫ぶ紅衛兵と、アメリカ映画市場に迎合して英語を話すジョン=ローンふんする元皇帝。

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Commented by そらこ at 2009-08-13 12:58 x
「阿Q世伝」だけ15歳くらいの頃、実家の本棚にあったのを適当に出して勝手に読みましたけど、仰るとおり少し意味不明でした(笑)
ラストエンペラー面白かったです。
音楽が坂本教授なんですね。
でも見る順番間違えてたみたいだから、読後にも一度見直してみたいです。
Commented by ruhiginoue at 2009-08-13 20:26
 「文革」と「阿Q」とは時代が違うけれど、意味もわからず「造反」と叫ぶ烏合の衆とは共通してます。
 音楽は三人の合作で、アカデミー賞を受けたけれど、坂本龍一は俳優として甘粕大佐役で出演してましたが、実在の人物とは違っていて、それに対して坂本氏は、象徴的に描いているので歴史上の人物そのものではないと言ってました。
 公開当時、日本だけ南京事件の話が出て来る部分が配給会社によって密かにカットされていて、世界じゅうから批判されました。
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by ruhiginoue | 2009-08-12 22:27 | 文学 | Comments(2)