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by ruhiginoue

AMEN シドニー=ポワチエに勲章

 異人種間の結婚は子供が不幸になるから認められないと言った判事がアメリカ南部のルイジアナ州にいて、時代錯誤の人種差別だと批判されている。
 今どき、偏見をもつ人がいるというだけではなく、公職に就く人が公然と言ったことに驚かされる。
 今年の八月には アメリカ大統領が民間人に与える最高勲章を、16人が受賞し、その中には、黒人初のアカデミー主演男優賞を受けた俳優シドニー=ポワチエが含まれている。
 その映画が『野のユリ』だった。この題名は聖書の言葉で、お人好しの黒人青年が、シスターたちに上手く乗せられて教会建設に協力する話。シスターは全員白人で、東ドイツからアメリカにやって来たことが劇中の会話によりわかる。
 つまり、少数派の壁を越えた先駆者として紹介されているが、反共の白人に奉仕する善良な黒人という役所で、初めて黒人がアカデミー主演男優賞を受けられたのだ。
 同じ時期の、もう一つの主演作『いつか見た青い空』では、盲目の白人少女を励ます青年の役だった。少女の母親は黒人と付合うことに猛反対し、しかし盲目の少女にとって肌の色の違いなど無関係。それでも社会に差別があるのは現実であるため、青年は、自分を慕う少女を自立させようとする。
 ずっと後でこそ、デンゼル=ワシントンがマルコムXに扮して激烈な演説をしている映画も出来たが、それは90年代のことで、60年代当時は、まさにマルコムXやキング牧師が黒人公民権運動を展開したうえ暗殺される時代だった。
 そして今、拉致されたアフリカ人の子孫ではないが「黒人」初の大統領であるオバマ大統領が、勲章を授与したのだった。そんな時代なのに、公職に就く人が異人種間結婚を認めないと言う。

 「アーメンではなくエーメンと唄おう」とシスターたちをけしかける主人公。

 

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by ruhiginoue | 2009-08-13 15:35 | 映画