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by ruhiginoue

芸術的小学校歌

 同じ公立学校でも,設備などで差があり、それは校長が議員などに働きかけて予算を獲得できるかによって生じるそうだ。
 それで、自分が卒業した小学校のことを思い出した。
 新興住宅地化により地域に子供が急増しため、急遽建設された小学校だった。だから校歌が無かった。そんな場合は、よく、地元在住の作詞家と作曲家に依頼するが、その小学校が建つ地元には、誰もいなかった。
 そこへ最初に赴任した校長が、たまたま大作曲家にコネがあったため、作曲を依頼した。実名は出さないが、ほんとうに巨匠である。ところが、その巨匠が作ってくれた曲はさすがの旋律なのだが、あまりに芸術的で取っ付きにくく、歌唱も困難だった。
 しかも、作曲者が作曲者なので、作詞もそれに相応しい人を探しまわって、あの巨匠が曲を付けるからと言って依頼し、普通は引き受けてもらえないところを引き受けてもらったのだが、では作詞にさいしては地元を取材したうえでと熱心な姿勢は良いけれど,そうするということは地元を知らない人ということでもある。立派な歌詞を作ってはくれたが、言葉に実質が伴っておらず、美辞麗句が虚しく踊っているような歌詞で、新興住宅地にとりあえず新設された小学校にとっては、あまりに空々しかった。
 その結果、児童からもPTAからも、たいへん評判の悪い校歌となってしまった。後から転校してきた児童も、校歌斉唱の次第になると、かったるそうなため息が漏れるので、どうしてかと不思議に思うのだが、自分も唄ったら納得したと、みんな言ったものだった。

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子どもが呟く、公立校の「不公平」について | Excite エキサイト
by ruhiginoue | 2009-08-22 12:21 | 音楽