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by ruhiginoue

『ヤマト』は『ギャラクティカ』になれない

 往年のヒット作『宇宙戦艦ヤマト』のリメイクについて、キャスティングについては前に述べたが、詳しいことが発表された。これについては、どうやっても文句は出るだろう。
 問題は内容だ。見て育った世代の人がリメイクするということはよくあり、SFではアメリカに『宇宙空母ギャラクティカ』があり、日本では新作を原題をそのまま『バトルスター・ギャラクティカ』としている。
 『ギャラクティカ』は、オリジナルのほうが『ヤマト』とちょうど同時期で、これは『スターウォーズ』の大成功によって、『スターウォーズ』でアカデミー賞の特撮スタッフを引き抜いて作られたテレビドラマだが、製作したユニバーサルスタジオは実はジョージ=ルーカスが『スターウォーズ』の企画を持ち込んだところ「金がかかりすぎる」と無下に断っておいて、次に企画が持ち込まれた20世紀フォックスの製作で大ヒットしたら、ユニバーサルはスタッフを引き抜いて似たような作品を作り、これにルーカスは激怒したそうだ。
 そして、『ギャラクティカ』は壮大なスケールで始まりながら、シリーズは尻つぼみで第一シーズンだけで終了した。しかし当時見ていた少年たちが大人になり、リメイクした。
 つまり、『ギャラクティカ』はもともと出来が良くなかった作品だから、それを岡目八目で上手に修正して現代風にアレンジして成功できたけれど、名作と呼ばれた『ヤマト』のリメイクは難しい。しかも、クドクドと続編を作ってその度にファンが離れていったものだった。死んだ登場人物まで続編のため生き返らせてしまい、これは『スタートレック』のミスタースポックどころではないご都合主義で、『ヤマト』の石黒昇ディレクターによる『銀河英雄伝説』アニメ化ではヤン=ウェンリーの死にについて原作に無い「三文アニメならプロデューサーの都合で勝手に生き返るが」という当てこすりとしか思えないセリフまで出てくる。
 そして、『ギャラクティカ』のリメイク成功は設定の現代アレンジと、女性の社会進出によって登場人物を男性から女性に変えたり(この程度なら『スタートレックボイジャー』も艦長は女性だし、『ウルトラマンティガ』の隊長も女性だし、『シルバー仮面』まで女性になるし、他でもやっている)けれど、それにくわえて軍事と政治の関係まで丹念に描き混んでいて、アクションとスペクタクルよりもドラマに比重を置いているから成功した。
 このようなシリアスさとか大人向けが日本で、特に『ヤマト』で、受け容れられるとは考えられないから、深みのないドラマに加え、ゲームみたいなCG映像を見せられてガッカリとか、ミスキャストとか演技力不足の俳優たちに失笑とか、そんな結果になるのではないかと予想している。


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by ruhiginoue | 2009-10-03 16:30 | 映画 | Comments(0)