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by ruhiginoue

「神聖な義務」

 「高度医療が障害者を生き残らせている」などとブログで持論を展開していた鹿児島県の阿久根市の竹原信一市長は、抗議にきた障害者団体のメンバーと面会したが謝罪を拒否した。
 そのブログによると、本来は淘汰されていたはずの存在だ言うことだが、かかる発言をわざわざすることに意義があると考えているから、非難囂々になることくらい解るのはずなのに、あえてするのだろう。
 すなわち「神聖な義務」というやつだ。
 人気SF『銀河英雄伝説』の一巻に、ナチの真似をした独裁者が、そう説く場面が描かれていて、その「神聖な義務」という言葉は、小説が書かれる数年前の八十年に『週刊文春』誌上で上智大学の渡辺昇一教授(現名誉教授)が説いたものだ。
 この人は権力にすり寄って、産経新聞の第一回正論大賞を受けるなどし、保守の論客と自称してきたが、発言内容が非常識すぎるので当時から各方面から批判されていた。ゴリゴリ保守の福田恒存氏ですら、保守思想とは政権与党に媚びることではないと当時から指摘したものだ。
 また、渡辺昇一教授は極右カルト団体「統一協会」とも関わってきた。
 にもかかわらず、防衛医大は、防衛医大の考えや立場と相容れる論客として渡辺教授を学内講演させていた。防衛医大の隣には国立リハビリテーションセンターがあり提携もしているのだが、しかし実は防衛医大は障害者は遺伝子レベルで抹殺せよという考えの医療機関である。
 国のレベルでそのような考えがあるのだから、一市長だけの発言という問題ではない。

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Commented by ZED at 2009-12-21 23:34 x
阿久根市の竹原市長もとんでもないですが、一方で障害者自立支援法違憲訴訟も何やらおかしな事になってきたようです。詳しくは以下の浅井基文氏のサイトを御覧下さい。
ttp://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2009/index.html
Commented by ruhiginoue at 2009-12-23 17:42
 読みましたが、これだけでは何とも。あくまで政治の分野なのか、司法で解決することなのか、どういう線引きを当時者たちが意識しているか不明ですので。
Commented by mhrl at 2009-12-27 23:20 x
渡部さんがこの発言で話題になったのをおぼえてますが、彼は当時アレクシス・カレルに凝って、翻訳までしたから、ああいう発言したのではないでしょうかね。
今考えると「知的生活の方法」なんて、よくまあ四十過ぎのおっさんが書いたよなあ、そんなの現実の世の中ではいろんな方法があるのに、もっともらしく本にまとめようなんて青臭い書生論と思いますが、そういう単純明快なところが彼の特徴で、あの当時はそれが優生に過剰に向かってしまったのでしょう。
その後はご存じのように戦前の社会肯定・天皇制肯定・右翼発言・日本万歳に(これまた単純に)邁進しはじめましたね。
Commented by ruhiginoue at 2009-12-28 17:43
 こんなのが保守なのか、と当時から言われてましたが、洗練されてない社会では一部で受けてしまい、それが現在の劣化を招いたのでしょう。
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by ruhiginoue | 2009-12-18 22:48 | 社会 | Comments(4)