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by ruhiginoue

ストーカー規制法の低劣悪用

 「ストーカー規制法」が成立したきっかけは、埼玉県桶川市の女子大生殺害事件だ。交際を拒否した男性から嫌がらせを受けた女子大生が、挙げ句にその男性の兄たちにより殺害された事件であった。
 そこで、「つきまとい」などを規制する法律が出来て、「特定の者に対する恋愛感情などの好意の感情またはそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で」という規定となっている。
 なぜなら、こう規定していないと、ジャーナリストの取材など不正を追及する行為まで違法になってしまうからだ。
 にもかかわらず、不正の追及をストーカーとして弾圧せよと警察に求めた弁護士がいる。もちろん、例の田中清弁護士(銀座ファースト法律事務所長・元裁判官・元検察官・現文科省委員)と、井上朗弁護士(東京青山・青木・狛法律事務所 ベーカー&マッケンジー外国法事務弁護士事務所)である。
 これはようするに、田中清弁護士が代理人を務めた側の敗訴で確定した訴訟の途中で、相手方原告を刑事告訴して警察に逮捕を要求したが、その内容は明らかに適法ではなかった、というもの。
 彼らは旗色悪く敗訴しそうで、そのさい警察に不当で違法な民事介入を求めていた。裁判で争う相手方に好意などあるわけないのだが、それを、厳しく批判しているのは「ストーカー」であるという無茶苦茶な屁理屈以下の話をして警察に訴え、逮捕して口封じしたうえ世間への見せしめとせよ、という告訴状を警察に提出していたのだ。
 このように銀座ファースト法律事務所の弁護士たちは、明らかに法律の趣旨を歪めた告訴をしており、これだけでも弁護士失格であるが、これは同時に、裁判で自らが不利となったところで、相手方を虚偽告訴して陥れようとする悪辣な工作でもある。
 また、これまで逮捕されてから病気になってしまい、適切な医療が受けられず死亡した人が何人もいて、これでも日本は先進国かと問題になっているが、医療裁判の原告は体調が悪い場合がほとんどだから、なおさら問題である。それを意図して行ったとしたら凶悪極まるテロも同然である。
 よって、銀座ファースト法律事務所の弁護士らは、その所属する東京弁護士会に懲戒請求がなされた。
 あの被害者・猪野詩織さんのことを思いながら、自分たちが何をやったのかを考えよ」と詰め寄られた田中清と井上朗の両弁護士は、「ストーカー的と言っただけだ」というお粗末きわまる言い逃れをした。
 笑止千万である。弁護士が二人もそろって、警察に正式に提出した告訴状に記載したのが、法に明文がある犯罪行為それ自体ではなく「的」なのだそうだ。それに、もしも「的」であって法律に基づいた訴えではないとしたら、この弁護士たちは、法律に基づかずに逮捕せよと警察に訴えたことになる。
 この問題に対して東京弁護士会はどう対応したか。あきれたことに一年以上も放置したのだ。よほど対応に困ったのだろう。これには「相当期間異議」の申立がなされ、日弁連から、東京弁護士会は間延びしすぎているので早急な対応をせよとの勧告がなされた。しかし身内の不祥事をなんとしても庇いたい東京弁護士会は、ストーカー防止法の問題を判断しないまま、懲戒はしないという議決をした。
 このデタラメな議決は請求人にたいする侮辱罪に該当するとして訴訟が起こされた。判決は、賠償請求は棄却したものの、東京弁護士会の議決書は、請求された問題について判断すると言いながらしていなかったと明確に認定し、これは高裁で確定した。東京高裁も、東京弁護士会がデタラメをしたことをハッキリと認めたのである(東京高等裁判所平成17年(ネ)第5868号)。
 そして今、この問題について反論しようとした両弁護士は、無関係の別の裁判の話をすることではぐらかそうとしたことにより、また懲戒請求されている(事案番号平成22年東綱第16号)。
 はぐらかすためであるから、本題とは関係ない事件の話をするわけで、そのように不必要なことを言うこと自体が不当だが、そのため他人の裁判について、本人ではなく代理人であった立場の弁護士が事件について言うのは自己目的利用である。
 こんなことをするのでは、弁護士に安心して依頼できない。
 この懲戒については、各地で報告されていて、今後も続くだろうから、多くの人がウォッチャーになってほしい。


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by ruhiginoue | 2010-02-02 20:28 | 司法 | Comments(0)