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by ruhiginoue

衝撃波を乗り切れ

アルビン=トフラーの『未来の衝撃』に基づいてSF小説にしたジョン=ブラナーの『衝撃波を乗り切れ』をまた読んでいる。
 それは、韓国が発信原となって2ch掲示板に「F5アタック」が行われたことから、
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(写真はf5キーではなくF5戦闘機)
ちょうど年度替わりをひかえてこれをしないと落ち着かない模様替えに伴う本棚整頓で手にし、気になったのだった。
 七十年代に、二十一世紀はコンビューター社会の到来と予測し、脚力競争(レッグレース)、腕力競争(アームレース)、に次いで頭脳競争(ブレインレース)が国際間で活発化するという予言は、小説に出てくる2010年に国家間ではなく草の根レベルでも実現し始めたということか。
 もちろん、よく考えられた内容とは言えない。動機はオリンピックの採点であり、標的は一部に排外主義や差別を匿名で煽る者たちがたむろする掲示板だが、管理しているのは売却を受けた会社であるから被害を受けたのは日本ではなくアメリカである。
 おそらく、一部の者が思いつきで煽り、単純に載せられた者たちの群集心理が働いたもので、例の橋下弁護士が懲戒請求をテレビで呼びかけたら、本気にした人たちが大勢いたというのと同じだろう。そして、橋下氏は発言が勘違いに基づいたものであったため謝罪したが、煽られた人たちは煽られたことに無反省で、今回の事件をおこしたらしい韓国人たちに向けて、まさに目クソが鼻クソを笑うような発言をしているのがネット上に目立つ。f0133526_6314720.jpg 
 さて『衝撃波を乗り切れ』では、今で言う出会い系サイトのようなものまで描かれているけれど、肝心の衝撃波をどう乗り切るかは、その手段の一つが最後のオチなので読んでない人のため明かせないが、日本は乗り切れるだろうか。
 コンピューター時代の到来によりビル=ゲイツのような人が大金持ちとなり、人種や民族を監視する技術をナチに売って大儲けしたIBMがあり、しかし対抗すると宣言したアップルがIBMをSFの悪役に喩えてみたり、WWWを作成した人は特許を取れば億万長者なのに人類のために使ってと提供し讃えられたり、暗号化はもともと反戦運動ために当局の監視と闘うために作られ、その技術者はFBIに迫害されたり、そしてその一方では中国などの動きもある。
 こうした熾烈といってもよい情勢となるなかで、日本ではコンピューター時代の寵児とは「ひろゆき」「ホリエモン」というのだから、衝撃波を乗り切ることは無理ではないかと悲観するしかないのだろうか。
 

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by ruhiginoue | 2010-03-03 06:12 | 文学 | Comments(0)