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by ruhiginoue

人材派遣会社の問題

 派遣会社の選び方というコラムで、経営基盤などをよく調べるように提言しているが、もともと揉め事が多いもの。
 日本の人材派遣会社の草分けはテンプスタッフ社だが、これは女性の創業者がアメリカにあるのを見て模倣し始めたもので、信用を築くまでが大変だったそうだ。
 信用を築けば、優良な人材と派遣先の両方と契約できる。そして、無能とか不真面目であるため人材とは言えない人は断れるし、派遣先も、仕事内容や労働条件で問題があったり、給与の支払いが不誠実である会社などを断ることが出来る。そして、それがさらに信用を深める。ここに登録すれば、まともな会社に派遣してくれるし、ここに依頼すれば、まともな従業員を派遣してくれると、双方から思われる。
 テンプスタッフでも初期の頃、信用を築くために、給料の支払いが遅れた会社があると、経営者が自分の責任として肩代わりして支払い、このため経営基盤が確立していない時期には、創業者が親から借金をしたことまであるという。
 ところが、この意識を欠落させた派遣会社が後になって乱立した。ヤクザな「手配師」は論外だが、そうではなく、他者の成功を見て安易な気持ちで真似し、仲介斡旋だから元手が無くてもできると安易に考えて、間に立つ責任を自覚していない人がにわかに経営しはじめたからだ。
 そうすると、いいかげんな仕事の結果、経験者を欲しいと言っているのに未経験の人が来たとか、業務内容が聞いていたのは違うとかの揉め事になり、最悪なのが給与の不払いや遅配で、あてにしていた収入が期日に得られないのでは大変なことになるのは言うまでもないこと。
 なのに、無自覚無責任な派遣業者は、派遣先から給料が振り込まれていないのだから自分の責任ではないなどと、とんでもない言い訳というより開き直りをする。そうならないようにするのが仕事で、だから間に立つことでその料金を受け取れる。そうでなければただのピンハネである。
 この問題で、知り合いの弁護士が依頼されて、某新興派遣会社に電話をしたのだが、するとその派遣会社は大慌てで給与を支払ったうえ、その従業員に支払いの振込をしたと電報まで打った。弁護士は、特別なことをしたのではなく、ただ「弁護士です」と名乗って電話し、「給与未払いの相談を受けたけど、それは事実ですか」と質問しただけだった。
 そうしたら、「いいえ。行き違いです。今日これから振り込もうとしていたところです」と、焦ったように言い、今までは従業員に催促されてもノラリクラリだったのが急変したわけで、なんということはない、ただ登録した人を舐めていて、どうせ何も出来ないとタカをくくっていたら弁護士に相談されてしまったから、これはヤバいかもしれないと思い直したということだ。
 こういうことがあるから、派遣会社はなるべく定評のあるところの中から慎重に選択するべきである。


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 コラム総合 - エキサイトニュース
by ruhiginoue | 2010-12-09 16:16 | 社会