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by ruhiginoue

リビア情勢の陰に

 リビア情勢について、キューバのカストロ元議長が指摘している。飛び交う情報の真偽が判明するには時間がかかり、また、リビアの豊富な地下自然を目当てに、混乱を口実に欧米が占領を目論んでいると。
 そしてロシア大統領は、警戒を強める発言をしている。中東や北アフリカで政権崩壊が相次げば、後に強硬な政権が樹立されて緊張が増すだろうし、ロシアを含めた他の地域にも影響しないように注意が必要であると。
 もともとリビアは、強硬姿勢から国際協調姿勢へ転換しており、大量破壊兵器の開発を破棄し、経済協力を推進し、そのお陰で欧米との関係も良好であった。まったくイラクとは対照的である。
 そしてカダフィ大佐は息子に後を任せ、アルカイダを批判し、南アフリカ共和国のマンデラ大統領と会談しながら、ヨーロッパのEUにならってアフリカ連合AUを作りたいと述べていた。
 このままいけば、穏やかに民主化も進むはずであったのだが、それが完全に壊された。
 そして、突然におきた反政府デモに常軌を逸した武力弾圧をしたという報道があるが、そもそも経緯が不可解で唐突でもあり、しかも近隣の産油国では次々と同じ事態となっている。
 そして、直接確認した情報ではない間接伝聞の情報に基づく報道まがいの垂れ流しにくわえ、同時に、最近のリビアではなく、アメリカと対立していた八十年代の論評が再び一部の報道により蒸し返され、ロシアや中国にも波及するであろうという予想というより願望が一斉に流布されている。
 これにより、ロシアや中国が一気に緊張感を強めるだろうし、核開発を交渉に利用する「瀬戸際外交」を批判されてきた北朝鮮は、やはりこれまでのやり方は正しかったと再認識するだろう。
 これを悦ぶ勢力があるから、この事態となったのだが、それは分析もせず、ただ民衆が独裁に対して突然に立ち上がったうえ体制内からも合流者が出たという、これまであった周知の情報を整理しただけでも不自然さが判る片棒担ぎの報道しかも自ら取材しない日本の報道は無価値であり、「独裁体制の国」を言論報道の自由が無いと批判する資格がないことが、また確認されたわけだ。

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by ruhiginoue | 2011-02-23 09:28 | 国際