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by ruhiginoue

ウィーアーザワールド

 先日、亡命したリビアの外相は裏取引により英国に売られたのではないかという推測を述べた。
 もう一つの可能性として、外相はカダフィ大佐の側近だったが、大佐の後継者と言われてきた次男と、親しかったのが最近では意見が合わずにのけ者だったらしいとも言われているので、それで切られたか、自ら出たかもしれない。
 かつて、北朝鮮の要人が亡命し、政権中枢にある人だから重大だと言われたものの、騒がれたわりには大したことが無かった。政権の中枢にいても、それは「先代の茶坊主」で、跡取り息子とはうまくいってなかったというだけのこと。それと同じではないか。
 ところでリビアの反乱勢力は、欧米の軍事介入に助けられはしたが、統率がとれていないので苦戦したままらしい。最初は、政府軍で次々と反乱があって政府は窮地と言われていた。それにしてはあっさりと政府は反乱を抑えてしまった。一時、政府には傭兵しかいなくなったので、全軍が反乱を起こしたと思われたのだった。
 しかし、もともとカダフィ大佐は、正規軍ではなく傭兵部隊に汚れ役を任せてきた。仲の悪い隣国エジプトとの武力衝突でも、エジプトの圧勝ではあったが、リビア軍があまりに諦めが良いので肩すかしで、それはリビア側はみんな正規軍ではなく傭兵だったからだ。
 このような使い捨ての傭兵が豊富に調達できるのは、中央アフリカの貧しさにあり、その原因は欧米にある。飢えるアフリカを救えというオールスターによる「ウィーアーザワールド」の大合唱で有名な「USA FOR AFRICA」と称するチャリティが偽善だと言われるのは、もちろんボブ=ゲルドフの「バンドエイド」がノーベル平和賞候補になったので真似しただけということもあるが、そもそも欧米が収奪するからアフリカは飢えていて、買い叩かれる農産物や地下資源を地元のために使えば、飢えたりはしなかった。
 そして、貧しさから出稼ぎとして傭兵になりたがる人たちがいて、そこへ産油国のリビアでは、若干27歳の青年将校カダフィが腐敗した王族を追放し、欧米に収奪されていた石油利権を取り戻し、英雄となるが、その独裁権力を維持する力の裏付けとして、石油輸出で得た外貨により、欧米のせいで貧困に陥れられ現金収入を欲しがっている人たちに、出稼ぎしながら憎い欧米と闘えると募集し、これに多くのアフリカ人が応じたのだった。
 なので、今さら欧米がカダフィ大佐を非難してる姿は、あまりに空々しい。傭兵になる人が少なくなるように、アフリカからの収奪をまず欧米がやめるべきである。
 
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国際総合 - エキサイトニュース
by ruhiginoue | 2011-04-02 09:37 | 国際