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by ruhiginoue

欧米のウソ臭さ

 リビアに傀儡政権を作ろうと、特に英仏は執念を燃やし続けている。両国の体質が露呈したということだ。
 この口実に、リビアのカダフィ大佐が独裁者として私腹を肥やし、国民は貧しい生活を強いられたという宣伝がされた。これを日本の多くのマスコミは受け売りしている。
 しかし、これらはすべて西側の情報であり、しかも内容がステレオタイプ。
 怪しいと思っていたら、やはり、リビア投資庁とか石油公社や中央銀行の資産まで無理やり「カダフィ関連資産」として凍結している。
 もともとリビアは、古代ローマ帝国の時代から資源採掘場となっていて、あの反乱剣奴スパルタカスも、そこで働かされていたし、ムッソリーニーのイタリアでも支配下にあった。
 そして、カダフィ率いる青年将校団が造反し、王族を追放してヨーロッパに取られてばかりいた石油資源を国有化し、国民の福祉や社会保障に利用して人気取りに成功したのだった。
 また、豪華なカダフィ公邸も別邸も迎賓館を兼ねたもので、大佐はテント暮らし。金持ち産油国の頂点にいる指導者としては質素すぎるほど。
 もちろん石油輸出で得た金を気前よく使うが、例えばチャドでクーデターが起きた時に支援して、財政難のチャド軍に給与を肩代わりしてやったりで、これは無駄遣いではない。おかげで就任した大統領は、その恩義から内戦で実戦経験のある兵士を寄越してカダフィを支援。
 それを、腐敗して私腹を肥やしたと決めつけ打倒しようという安易な発想をしたから、上手くいかなくても当然だ。
 ヨーロッパがカダフィを嫌うのは、腐敗どころか理想家肌だからだ。彼は「中東の風雲児」とか「砂漠の暴れん坊」とか言われた。 犬猿の仲だったアメリカのレーガン大統領は「狂犬」と呼んだ。彼は27歳で最高指導者になり、若いから理想家肌だったし、同時に、若いので血気盛んだった。だから、妥協を知らず欧米とは激しく対立するし 、欧米と妥協するエジプトとも衝突してきた。
 そうした強硬な姿勢と、あの拳を振り上げて演説する威勢の良い言動によって、カリスマと言われる一方で、狂信者として疎ましがられた。
 だから、 いくらリビアが穏健路線に転じていても、ヨーロツパとしてはあくまで排除したかったのだろう。ところがエジプトやシリアなどと十波一絡げにして片付けようとしたので失敗し、今回の混乱にしてしまった。
 そもそも、欧米が言うことのウソ臭さは、今どきみんなわかっている。派手な宣伝に金かければ当選する議会制度が民主主義であるとか、豊かな生活とはコーラ飲みながらハンバーガー食べてブクブクに太ることだとか、そんなものに世界中はウンザリしているのだ。
 ところが、そんな価値観をスポンサー様のために宣伝しないといけないから、マスメディは市民からそっぽを向かるようになっている。

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国際総合 - エキサイトニュース
by ruhiginoue | 2011-04-14 14:39 | 国際