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by ruhiginoue

商品は使うためにではなく売るために作るもの。

 菅総理は、定期検査中の中部電力浜岡原発5機のうち、3号機の運転再開を当面認めないと発表し、稼働中の4、5号機もいったん休止するよう中部電力に要請するそうだ。なお1、2号機は運転を終了し、廃炉にする予定。
 この事態では、慎重にならざるを得ないので、いちおう英断である。これにともない、節電を呼びかけるそうだが、もともと無駄づかいしていたのだから、簡単である。
 これに対して、電気が足りなくなると言う人が、この期に及んでまだいるけれど、その間違いには、原因が二つある。
 一つは、電気が足りなくなる心配の、優先順位が下がった現実を認識できていない。もう一つは、電気が足りなくなる心配が、需要と供給から現実的ではないことを知らない。
 これらは、そもそも経済がなんたるか解っていないのだ。
 まず、いわゆるリスクをバランスシートにかけて比較し優先順位を決定するのは当然のことで、その結論として総理の発表があったのだ。
 つぎに、需要から供給を導き出すこともあれば、逆に供給から需要を導き出すこともある。そして、これまでは後者であったけど、やむを得ず前者に切り替えるということだ。
 そもそも電気は国策とはいえ民間企業が作る商品であり、商品とは使うためにではなく売るために作るもの。
 だから売ろうとしても買い手がなければ、買わせるようにし向ける。どんな商品でもそうだが、特に電気はそうだ。事故った福島の原発を作ったGEことゼネラルエレクトリックは、もとはあのエジソンから始まっているが、電球を作り、電気を作り、もっと電球を売るためには電気をもっと作るし、もっと電気を売るためには電球をもっと作るわけで、どちらをどれくらい作れていくら儲けるかによって調節する。
 こうした経済の原理をわかっていたから、ただの発明家ではなく「エジソンは偉い人、そんなの常識。タッタタラリラ」という有名な歌のようになったのである。そこまで作詞者が認識していたとは思えないが。
 というわけなので、電気が足りなくなるということは、もともと有り得ないこと。あるのは一時的に陥る調整不良である。だから心配な発電所はサッサと止めて良いのだ。

 
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政治 - エキサイトニュース
by ruhiginoue | 2011-05-06 20:57 | 経済