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by ruhiginoue

裁判員制度前駆け込み起訴

 鶴舞女史高一殺害事件は、被告に無期懲役の重刑判決となった。被告は一貫して無実を主張していたうえ、犯行を立証する証拠が無かったのだが、防犯カメラに姿が映っていたから怪しいという状況証拠だけで、有罪となった。
 つまり、疑わしきは罰するという、日本の刑事裁判の非常識が改まっていなかったのだ。この裁判は、裁判員制度が導入される直前に、駆け込みで起訴された。これは、裁判員制度だったら、無罪になってしまうという確信を検察がもっていたためだろう。
 もともと、裁判員制度は欠陥制度と指摘されてきたが、それでも、導入されたら一般常識が発揮されたので、日本の市民も捨てたものではないと言われた。
 これをある程度は予想していたので、非常識が通用するうちに有罪にしてしまおうと検察は謀ったのだろう。
 そもそも、状況証拠で有罪にして良い場合が判例で認められているのは、複数の状況証拠を組み合わせることによって他の可能性が排除できる場合である。いわば数学の連立方程式のようなものである。それを、ただ似たような方程式が複数あるだけなのに、それで答えが出せるという裁判がまかり通っている。
 この事件では、防犯カメラや目撃証言などにより、被告が犯行当時に現場付近に居たのは間違いないから、犯人の可能性があるということ。それなら疑っても良い、というまで。これでは駄目だ。
 そうではなく、防犯カメラに写っていたのは被告だけで、写らず犯行現場へ行くことは不可能で、犯行の時より前に現場にすでに行って滞在することも不可能で、他の場所で犯行に及んだ後に死体を運んで来た可能性も無い、というように絡みがなければ、高度の蓋然性があるとは言えない。
 これは、裁判員だったら、怪しいけれど証拠不充分であると判断した可能性が高い。そのうえで、凶器や指紋が無く、他の犯人の可能性があり、従って疑わしきは被告人の利益に、との判決となっただろう。
 ところが、駆け込みの甲斐があったようで、裁判官と検察官の官僚同士の馴れ合い判決となったわけだ。

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Commented by paradeisapfel at 2011-05-18 22:16
この件について、「こんなことはなかったのか」と思うことがあります。
私自身、急に雨に降られて途方に暮れていると、人(異性であることが多い)が見かねて「途中までご一緒に」と傘を差しかけてくれたり、荷物が大きくて歩くのに難儀していると、人(異性であることが多い)が見かねて「お手伝いを」と手を差し伸べてくれたりします。自然に一緒に歩くことになるので、防犯カメラにも収まってしまうでしょう。
Commented by デカ at 2011-05-20 19:45 x
やつが捜査線上に上がった理由が、殺人と強姦の前科。
ビデオだけじゃなく、目撃証言と合わせて認定だから
仕方ないよ。それに京都府警は大阪府警とちがって、
かなり人権配慮の程度は土地柄で高いと思うよ。
Commented by paradeisapfel at 2011-05-20 23:00
>京都府警は大阪府警とちがって、かなり人権配慮の程度は土地柄で高いと思うよ。
そうなのですか?
Commented by モフタン at 2011-05-21 21:06 x
怪しまれても仕方ないだろうが、ここで問題になっているのは裁判だからね。そこがわかんないかなあ。
京都は大阪や兵庫と同様に人権意識が低いぞ。
Commented by ruhiginoue at 2011-05-22 09:22
 京都は上品そうでいてクセがあると言われてます。
 「京大事件」があるなど進歩的なようでいて、試験が出来ても出身差別で落とすということがあるとか。
 
 前科者が居あわせたのは間違いない。これで解決では、役所は楽ですが納税者は納得できないでしょう。
Commented at 2011-05-22 12:36
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2011-05-22 17:04
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ruhiginoue at 2011-05-22 17:32
 鍵かけマークを見落としました。
 不自然なレス失礼しました。
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by ruhiginoue | 2011-05-18 18:00 | 司法 | Comments(8)