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by ruhiginoue

自衛隊を貶める低劣ウヨ雑誌

 保守派の論客として知られた文芸評論家の江藤淳を師を仰ぎ、自らも保守派の論客と規定する文芸評論家の山崎行太郎が、「自分は漫画にも右翼にも偏見は持たないが、漫画右翼は軽蔑している」との発言をしていた、もちろん小林よしのりのことである。
 その小林らを使う『SAPIO』というネットウヨ向け雑誌は、他にも原発事故でトンデモ発言の曾野綾子などを起用してきた。
 この曾野綾子は、「作家」と名乗ってきたが、小説を書いても注目されず、精神を病み不眠症となり、そこで権力すりより発言を繰り返すことによりマスコミに残った。だから文学の受賞はしておらず、もらったのは『産経』の「正論大賞」というお笑いの人である。
 これを山崎行太郎は問題にしていた。保守派でなければお笑いですませる。しかし、そんな書き手を利用していれば保守論壇が劣化するから、保守派としては心配だ。しかも曾野綾子の非常識な発言の数々は、精神病が影響している可能性があると言われているが、それを疑って当然の発言も目立つ、ということだった。
 そんな批判を受ける人だから、業界から利益供与を受けて原発宣伝をするにしても、非常識というより異常な発言が多い。聖心女子大在学中に美智子皇后と会ったことがあるなどと、仕事とは無関係な自慢をしていたが、学校がそうだからカトリック信者を自称し、妊娠中絶反対を唱えながら、チェルノブイリ事故の死者よりも問題だと狂信的発言までしていた。
 挙げ句に、月刊誌『WiLL』6月号で、とうとうやってしまったという問題発言である。この雑誌は、文芸春秋社を追われるように辞めた人らが作る、なりふり構わぬ商売右翼雑誌で、原発についても、業界の広告で利益をあげていて、東電が最大スポンサーであるとの指摘もある。
 ここで、元上智大教授の渡部昇一と対談しているが、この略して「ナベショー」と呼ばれる人も、洗礼を受けてカトリック信者を自称していながら統一教会のシンパという変な人である。

 そんなおかしな二人だから、対談も無茶苦茶。

曾野「私は水力発電のことしか知りませんが、建設には仕様書があって、どこまでの事態を想定するのか、決壊したら何トンの水が何分後にどこに到達するのかが考慮されています。しかし、それを考えるのは東電ではありません。そもそもの想定が甘かったなら、責任は東電ではなく設計側にあります。」

編集部 「天災には文句が言えないので、東電がスケープゴートになっている面がありますね。」

渡部 「過剰な原子力・放射能アレルギーのある日本社会のなかで、これだけの原発を建設した人たちは偉いと思う。今となっては、これ以上の地震がきても耐えられるように、より頑丈にするから応援してくれ、というしかないでしょう。」
 
 誰でもすぐわかるデタラメを言っているのは、商売の延長。
 ところが問題は、被災者をバカにしている次の発言。

曽野「『避難所が寒くて凍えそうだ』『低体温症で体調を崩している』『温かいものが食べられない』という報道がありましたが、あれはなぜ? そこらじゅうにあんなに薪があるじゃないですか。瓦礫の処理が大変だと言っていますが、どうして木片は燃やさないんですか。
 「同じ高さの石を三つ積めば竈(かまど)ができるんです。そこに、あれだけ燃やすものがあるんだから、あとはどこからか鍋を拾ってくればいい。私だったら、あそこで薪を集めて食事をつくります。」

 そういうなら、現地へ行って実践できるか試せばいいのだが、もっとも、この人はもともと、困っている人を上から目線でこき下ろすのが大好きである。そのさいに「乞食」とか「妾」などの言葉づかいをする。だから、ボランティアと称してアフリカへ行けば、難民をこき下ろす発言でひんしゅくを買っていて、これについてはアグネス=チャンから、困っている人たちを乞食として見下しては駄目だと、批判されていた。
 これでは、品が悪いとか非常識とか批判されるだけでなく、精神状態がまともかと疑われても当然だろう。
 また、この対談では、自衛隊が役にたったから、批判していた人たちの間違いが証明されたという話もしている。これでは、自衛隊には災害救助は出来ないという批判があったことになってしまう。
 まるで事実と違う。自衛隊に兼任させず、別に災害対策の専門部署を作るべきという意見や、自衛隊の組織を、武力攻撃と災害とで別の部署に対処させるよう区別するべきという意見ならあった。また、軍事を否定するから自衛隊を批判、軍事は否定しないが、米軍下請けは駄目だとか、国民を守るならいいが弾圧につながる治安出動は駄目、という批判ならあった。
 それが、今の制度により自衛隊が災害派遣されて一定の働きをしたとしても、そのことでもって、何が間違いだったと証明されたのか。
 これは、災害に便乗して政治的な問題とすりかえたつもりなのだろう。しかし、こんな程度の低さでは、ひっかかる人は少ないはずだ。むしろ、自衛隊が役立たずだという在りもしない批判を捏造し、それにより自衛隊を讃えているふりをしている人たちのほうが、よほど自衛隊を貶めている。
 しかし、同じことをキャンペーンのようにやっているのが『SAPIO』である。誰なのか、また本物か、確認できない自衛官の手記を掲載しながら下手な美談に仕立てていて、5月25日号では、「入隊してから20年近いが、国民から本気で御礼を言われたのは、初めてかもしれない。嬉しかった」という「手記」を掲載して、自衛官が喜んでいると結論している。
 しかし、かつて吉田総理は防衛大の卒業式で、自衛隊に勤務する皆さんが日陰者であるうちは国民が幸福なのだと訓辞したが、そうではなくなってしまったのが今と言うことである。だから活躍できて良かったと報道するのは不謹慎だ。
 もちろん、個人で仕事のやり甲斐を喜ぶ権利はある。しかし、口外してはいけない内容だ。だから、捏造手記であれば問題であるだけでなく、本当のものであっても、公然化させてはいけないものだ。それを、政治的な意図まるだしで讃えるのは、地道に働いている自衛隊員らに対しても失礼である。
 この『SAPIO』と『WILL』は『チャンネル桜』と、商売右翼同士で内ゲバをやっているが、その原因が小林よしのりというのも、大いに笑えることである。

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Commented by デカ at 2011-05-20 19:39 x
猛犬連隊ヲ侮辱スルトハ
許センデアリマス
大尉殿
一発クラワセテヤリマセウ
Commented by モフタン at 2011-05-21 21:08 x
サルピオへ突撃!
Commented by ケーキイーター at 2011-05-22 15:23 x
その曽野おばさんの責任のなすりつけ方って、お自さんや東電の現場スタッフさん達の作業服に鼻くそをなすりつけているみたいですね。吉田元首相の言ったことは「ある程度一理有り」と思った。
(ああ、脈絡の無い文章)
Commented by ruhiginoue at 2011-05-22 17:45
 おばさんではなくお婆さんですが、品位がなさすぎる老人は醜いものです。
 災害など活躍する機会があったと喜ぶことではありませんね。
Commented by ケーキイーター at 2011-05-22 19:13 x
吉田のおいちゃんの励まし(?)でもう一つ。自衛隊内で体罰を認めていたら、殉職者ウヨウヨで、入隊希望者いなくなりそう。
Commented by ruhiginoue at 2011-05-23 10:58
 暴力沙汰もあるけど、それより精神的な屈辱で嫌になるほうが多いそうです。
 例えば、立場を利用して私用を言い付けたりする。学校の部活じゃなく大人の職場なんだから、いい加減にして欲しいのだけど、わからない人が少なくないそうです。
 
Commented by paradeisapfel at 2011-05-23 21:42
>立場を利用して私用を言い付けたりする。
どこにでもいます。言いつけることができる自分の立場を認識し、その優越感を快感として常用したがるヒト。麻薬と一緒で、なかなか手放せないもののようです。
Commented by ruhiginoue at 2011-05-24 20:47
 そんな人は、だいたい、人物が小さいと相場が決まってますね。
Commented by paradeisapfel at 2011-05-24 22:04
「そんな人」の一人は、今日、「『死刑』っていうのは、個人の代わりに社会がしてくれる復讐だろう?」と言っていました。
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by ruhiginoue | 2011-05-19 13:30 | 社会 | Comments(9)