リビアは確実に悪くなる
2011年 10月 24日
リビアの反カダフィ派「国民評議会」(正確にはNATO傀儡)のアブドルジャリル議長は、今後のリビアについて、妻4人などイスラム教に沿った法を施行すると表明した。
そんなことより、カダフィが欧米と喧嘩しながら油田国有化の利益により実現した医療費・教育費・電気などの無料制度を維持するのかどうかを答えるべきだ。
おそらく答えられないだろう。
前に紹介したベルギー人ジャーナリスト・ミシェル=コロン氏が、フランスのネオコンやシオニストの論客たちを論駁した話を採録する。
アメリカとフランスは、ベナリ元大統領とムバラク大統領を最後の最後まで援護しましたが、カダフィ大佐の場合は少し違います。
確かに彼は独裁者だし、汚職もあるし、スイスに銀行口座もある。でも、それだけではありません、彼は石油を国有化し、アレックス、トータル、BPRに嫌われた。パレスチナ人を援助して嫌われた。
フランスもアメリカもアラブ人の民主化革命を破壊しにかかっている。リビアにも実際に民衆の蜂起があり、期待もあった。でも、それと同時にアメリカとイギリスによって武器援助され内戦がひきおこされた。体制転覆を狙ったものでした。
なぜなら、アメリカが最も恐れているのは、チェニジアとエジプトが発展を遂げてリビアと連合し、アメリカに、またイスラエルに対抗してくることです。リビアにいま戦争がおきている真の目的はそこにあるのです。
第一に石油確保のため。イラク戦争と同様に石油のための戦争である。利益の大きな石油管理を世界の各地で手に入れることが重要なのです。
第二の目的は、アラブ世界の発展を抑えるためです。アラブ諸国は石油をトータルなどに独占されるよりも、国と社会の発展に、教育や、医療費無料や失業に役立てたほうがよいのではないかと思いはじめています。
石油は人民のために役立ったほうがいいではないですか。われわれの友好国の石油王たちが建てる何百メートルものタワーや一晩何十万円もするホテルなどより。飢餓で苦しむ人々が世界中にいるとき、そんなものが何の役に立つでしょう。
ここではっきりさせないといけないことがあります。「あの国の体制を変えよう」などと、まるで当たり前のことのように言う人たちがいますが、それは国際法に違反してる。
私たちは、武力攻撃の被害を受けた国に介入する権利はあるけれども、武装反乱が起きた場合に、どちらかの陣営を支援する権利はありません。もし、こんなふうに、ある国が別の国にいつでも介入する権利が認められた日には、どうなるか。
ロシアがすぐに言うでしょう、「バーレーンの状況が気に食わないから介入して体制を変えてやろう」と。中国も、サウジアラビアについて同じことを言うでしょう。
こう仮定してみると、おかしいことがすぐわかりますね。
もうひとつ明らかなことは、ヨーロッパやアメリカが世界の支配者のような態度で「我々こそは、あの地域で次に起ることを知っている」などという傲慢です。ある国の国民が、自由を求め指導者を変えたいと思えば、そうする権利がありますが、あなた方が彼らの代わりにそれを行う権利はないのです。体制に対し、民衆の怒りと団結が真に高まっていれば、自分たちで転覆するでしょう。あなた方が不可能などと言うベナリやムバラクの体制でも転覆できるはず。
よく、国際会議で決まったなどと聴きますけど、それはメディアの大嘘です。ロシア、中国、ドイツは、反対票を投じました。ラテンアメリカ諸国は、ウゴ=チャベス大統領の調停案に従うと言いました。
もし、ほんとうに大量虐殺や内乱での殺し合いを止めさせたいと望むなら、アラブ連盟にもアフリカ諸国にも支持されているチャベスの調停があったのです。それを欧米の指導者は拒否しました。なぜでしょうか。
紛争があれば、いつも同じです。イラクでも、ユーゴスラビアでも、アフガニスタンでも、交渉の申し出があるたびに、それをアメリカとヨーロッパが拒否します。隠れた目的があるからなのは明白です。
欧米はカダフィ氏を倒そうとし、ベナリ氏とムバラク氏を援護してきました。アラブ世界を支配下におき、石油採掘権を得るためです。イスラエルの地位を守ることも目的です。イスラエルの名は全然口に出してはなくても。
テレビを見ている人たちに言っておきたいことがあります。
まず、これまでの戦争の一つ一つが、メディアの嘘を用いて、我々はこうだと信じ込まされたものなのです。ベトナム、イラク、ユーゴスラビア、アフガニスタン、など、すべての戦争に関して嘘をついたメディアが、今回だけ真実を語るという奇跡が起こりうるでしょうか。
次に、「爆弾攻撃する必要がある」などと軽々しく口にする人がいますが、イラクやアフガニスタンを経験したにしては軽々しい発言です。その結果、民衆がどれだけ苦しんでいるか、フランス人、ヨーロッパの人々は、自らにこう問うてみるべきです。「私の名において、これらの民衆を爆撃することが、正しいことだろうか」と。
欧米が爆弾攻撃を行ったすべての国において、状況は前より良くなったでしょうか。
イラクは80年代に非識字率はほぼ無くなりました。それなのに現在は子供の40%が学校に通えない状況です。6人に1人が読み書きができないのです。
アフガニスタンでは麻薬売買が盛んになり,コソボは麻薬売買、ヨーロッパのための娼婦売買の中心地となった。
前よりひどくなったのです。
なぜなら、アメリカもヨーロッパも解決者ではないからです。欧米こそがこれらの国々が抱える問題の元凶となっているからです。問題があるのは欧米のほうなのです。
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そんなことより、カダフィが欧米と喧嘩しながら油田国有化の利益により実現した医療費・教育費・電気などの無料制度を維持するのかどうかを答えるべきだ。
おそらく答えられないだろう。
前に紹介したベルギー人ジャーナリスト・ミシェル=コロン氏が、フランスのネオコンやシオニストの論客たちを論駁した話を採録する。
アメリカとフランスは、ベナリ元大統領とムバラク大統領を最後の最後まで援護しましたが、カダフィ大佐の場合は少し違います。
確かに彼は独裁者だし、汚職もあるし、スイスに銀行口座もある。でも、それだけではありません、彼は石油を国有化し、アレックス、トータル、BPRに嫌われた。パレスチナ人を援助して嫌われた。
フランスもアメリカもアラブ人の民主化革命を破壊しにかかっている。リビアにも実際に民衆の蜂起があり、期待もあった。でも、それと同時にアメリカとイギリスによって武器援助され内戦がひきおこされた。体制転覆を狙ったものでした。
なぜなら、アメリカが最も恐れているのは、チェニジアとエジプトが発展を遂げてリビアと連合し、アメリカに、またイスラエルに対抗してくることです。リビアにいま戦争がおきている真の目的はそこにあるのです。
第一に石油確保のため。イラク戦争と同様に石油のための戦争である。利益の大きな石油管理を世界の各地で手に入れることが重要なのです。
第二の目的は、アラブ世界の発展を抑えるためです。アラブ諸国は石油をトータルなどに独占されるよりも、国と社会の発展に、教育や、医療費無料や失業に役立てたほうがよいのではないかと思いはじめています。
石油は人民のために役立ったほうがいいではないですか。われわれの友好国の石油王たちが建てる何百メートルものタワーや一晩何十万円もするホテルなどより。飢餓で苦しむ人々が世界中にいるとき、そんなものが何の役に立つでしょう。
ここではっきりさせないといけないことがあります。「あの国の体制を変えよう」などと、まるで当たり前のことのように言う人たちがいますが、それは国際法に違反してる。
私たちは、武力攻撃の被害を受けた国に介入する権利はあるけれども、武装反乱が起きた場合に、どちらかの陣営を支援する権利はありません。もし、こんなふうに、ある国が別の国にいつでも介入する権利が認められた日には、どうなるか。
ロシアがすぐに言うでしょう、「バーレーンの状況が気に食わないから介入して体制を変えてやろう」と。中国も、サウジアラビアについて同じことを言うでしょう。
こう仮定してみると、おかしいことがすぐわかりますね。
もうひとつ明らかなことは、ヨーロッパやアメリカが世界の支配者のような態度で「我々こそは、あの地域で次に起ることを知っている」などという傲慢です。ある国の国民が、自由を求め指導者を変えたいと思えば、そうする権利がありますが、あなた方が彼らの代わりにそれを行う権利はないのです。体制に対し、民衆の怒りと団結が真に高まっていれば、自分たちで転覆するでしょう。あなた方が不可能などと言うベナリやムバラクの体制でも転覆できるはず。
よく、国際会議で決まったなどと聴きますけど、それはメディアの大嘘です。ロシア、中国、ドイツは、反対票を投じました。ラテンアメリカ諸国は、ウゴ=チャベス大統領の調停案に従うと言いました。
もし、ほんとうに大量虐殺や内乱での殺し合いを止めさせたいと望むなら、アラブ連盟にもアフリカ諸国にも支持されているチャベスの調停があったのです。それを欧米の指導者は拒否しました。なぜでしょうか。
紛争があれば、いつも同じです。イラクでも、ユーゴスラビアでも、アフガニスタンでも、交渉の申し出があるたびに、それをアメリカとヨーロッパが拒否します。隠れた目的があるからなのは明白です。
欧米はカダフィ氏を倒そうとし、ベナリ氏とムバラク氏を援護してきました。アラブ世界を支配下におき、石油採掘権を得るためです。イスラエルの地位を守ることも目的です。イスラエルの名は全然口に出してはなくても。
テレビを見ている人たちに言っておきたいことがあります。
まず、これまでの戦争の一つ一つが、メディアの嘘を用いて、我々はこうだと信じ込まされたものなのです。ベトナム、イラク、ユーゴスラビア、アフガニスタン、など、すべての戦争に関して嘘をついたメディアが、今回だけ真実を語るという奇跡が起こりうるでしょうか。
次に、「爆弾攻撃する必要がある」などと軽々しく口にする人がいますが、イラクやアフガニスタンを経験したにしては軽々しい発言です。その結果、民衆がどれだけ苦しんでいるか、フランス人、ヨーロッパの人々は、自らにこう問うてみるべきです。「私の名において、これらの民衆を爆撃することが、正しいことだろうか」と。
欧米が爆弾攻撃を行ったすべての国において、状況は前より良くなったでしょうか。
イラクは80年代に非識字率はほぼ無くなりました。それなのに現在は子供の40%が学校に通えない状況です。6人に1人が読み書きができないのです。
アフガニスタンでは麻薬売買が盛んになり,コソボは麻薬売買、ヨーロッパのための娼婦売買の中心地となった。
前よりひどくなったのです。
なぜなら、アメリカもヨーロッパも解決者ではないからです。欧米こそがこれらの国々が抱える問題の元凶となっているからです。問題があるのは欧米のほうなのです。
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by ruhiginoue
| 2011-10-24 18:38
| 国際