井上靜の気楽な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも気楽にe-mail:ruhiginoue@excite.co.jpまで


by ruhiginoue

相撲と裁判の八百長

 九十年代のこと。東京ドームで行われた、プロ野球日本シリーズの読売ジャイアンツと西部ライオンズの優勝決定戦は、読売の勝利で長島監督の胴上げとなったが、この試合が始まる直前、球場内の電光掲示板に、西武の森監督が今季限りで退任というニュースが表示された。これは意図して漏洩された所謂リーク情報らしいと言われる。
 これについて、後に森監督は、『徹子の部屋』に出演したさい質問を受け、あれにより、これから試合に臨もうというチーム全体の意気込みに冷水を浴びせられたと言っていた。当時、あれは卑怯だという声があがっていたが、やはり森監督もそう感じていたわけだ。
 このとき黒柳徹子は、ある相撲取りに、八百長について質問した体験を話した。相撲で八百長の噂はよく聞くけれど本当にあるかと訊いたところ、優勝決定戦で、わざと負けたと非難されたことがあると言う。
 しかし、あれはわざと負けたのではなかった。対戦相手の母親が急死し、優勝を墓前に報告したいと言っていて、決定戦の取り組みのさい、対戦相手の家族が遺影を持ち、こちらに見えるように向けて客席に座っていた。こんなことをされたら、勝ってはいけないような気持ちになり、力が発揮できるわけがない。
 これと、東京ドームでされたことは同じではないか。そう言いながら黒柳徹子は、冷静を保とうとしながらも、押さえ切れない憤りに声を震わせていた。
 だから裁判でも、殺人、事故、公害、災害、戦争、など、犠牲者の遺影や横断幕を持った遺族らがやって来る姿を、裁判所前でマスコミがやらせっぽく撮影はするが、そのあと法廷では、遺影も横断幕やゼッケンなども、出してはならないのだ。
 これは言うまでも無く、裁判を冷静に公正に行うため傍聴席から心理的に圧力をかけることを防がないといけないからで、こうした情緒的になっていけないという問題のほかにも、暴力団の事件で証人が威圧される恐れなど、いろいろと理由がある。
 まったく当然のことであり、こんなこと説明するまでもなく解る人が多いだろうし、最初は解らない人でも説明を聞けば誰だって解るはずだ。
 ところが、あの山口県光市で起きた殺人事件では、『徹子の部屋』と同じ放送局の人気番組『ニュースステーション』に出演した遺族だという人が、それでも「僕には解らない」と絶叫したのだった。
 これを見て、報道番組がしてはいけないことだと感じた。背後で何かしらの力が作用しているのではないかとも疑った。そうしたら、これが生放送で一度だけ偶発的に起きたハプニングではなかったことが、その後の執拗な報道まがいの扇動があったことで確信できたのだった。
 このことを、最近、相撲が八百長によって本格的に人気がなくなって入場券が手に入りやすいという話を聞いて、思い出した。

人気ブログランキングへ1日1クリック投票をお願いします
[PR]
Commented by りょうた at 2012-05-18 01:45 x
2008年には被害者や遺族自身が求刑に参加できるという「被害者参加制度」が作られましたね。
でもそれって、もう裁判でも何でもないような気が・・・。
裁判が被害者の鬱憤を晴らす場所のようになってしまう。
Commented by ruhiginoue at 2012-05-18 20:07
「被害者参加制度」の実現に熱心だったのは、殺害された妻の遺影を持ち込んだ弁護士で、悪徳企業の手先になっていたため被害者に恨まれ自宅を襲われ妻が犠牲になって、犯人が憎いと感情的になっていたから、なんか違和感があるという人が少なくありませんでした。
Commented by 小野哲 at 2012-05-18 22:41 x
 日興証券の顧問弁護士だった人物ですね、「被害者参加制度」(実態は公権力公認被疑者リンチ制度)の導入に関わった男は。
 更に酷いことに常磐大学の学長だった諸澤某も関わっています。りょうたさんにこの制度は物の見事に論破されています。本村某などにいたっては暴言だけの男でしたね。
 本来の裁判は犯罪の原因を突き止め、第二第三の犯罪を防ぐための提言を世の中に出す場所であり、被告人の更生と同じように重要なファクターそのものでした。しかし、今は安易に厳罰化に踊った結果提言は全く出されない上皮肉なことに、被告人に免罪符を被害者や遺族が厳罰を要求することで与えてしまっているのです。
 市川市の英会話教師暴行致死事件では被告人に対して遺族のウィリアム・ホーカーが恐喝したのにかかわらず何のお咎め無しです。ですが、海外では間違いなく法廷侮辱罪が成立します。私は奴を名指しで批判しましたが、犯罪被害者遺族のなかにこの種の傲慢な輩がいることに憤りすら覚えます。
 なくなった英会話教師の望みは犯罪の再発を防ぐことではないでしょうか。被害者遺族や被害者に対して私が望むのは厳罰以外の癒しの場が与えられる事です(久々長文のコメントで恐縮です)。
Commented by ruhiginoue at 2012-05-19 15:07
 日本の刑事裁判は、「イスラエル化」とでも言うべきで、たしかにナチは悪いが、迫害されたのはユダヤ人だけではないし、同情を利用して特権的に振舞うのは間違いです。

 光市の本村氏は、脅されてやらされたと言っていた人がいましたので、その可能性が否定できないから批判は慎重にしないといけません。
 まず第一通報者を疑え、の不文律により、やってきた警察に妻殺しの疑いをかけられた恐怖の体験から、真犯人が逮捕された後も興奮状態より醒めず、その状態でテレビに引っ張り出されたと。
 犯人が知能に問題のある少年だからすぐ捕まったけど、そうでなければ夫が犯人に仕立てられ、松本サリン事件の河野氏やロス銃撃事件の三浦氏のように騒がれ、安田弁護士が本村氏に付いて、凶悪犯をかばう人権派はケシカランと叩かれ、橋下が懲戒請求を呼びかけたことでしょう。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
by ruhiginoue | 2012-05-17 21:21 | 司法 | Comments(4)