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by ruhiginoue

横須賀米兵強盗殺人事件

 今日は、東京高裁で、横須賀の米兵による強盗殺人事件の控訴審判決があった。控訴棄却で被害者の敗けであった。

 この事件は、横須賀で出勤途中の女性が米空母の乗組員に殺害され、現金一万数千円を奪われたもので、現在、犯人は終身刑となって服役中だ。犯行の前に夜通しの深酒をしていて、この事件を知った在日米海軍は直後に外出と飲酒の規制をした。もともと隊内の風紀が乱れていた中で起きた事件であるから、米軍の監督責任と、それに対して適切な対処をしてこなかった日本政府の責任を問い、被害者女性の夫が訴訟を起していた。

 しかし裁判所は、個人の犯行であり米軍と日本政府に責任は無いとの判断で、これが二度繰り返されたというわけだ。

 この犯人は、女性に道を訊くふりをして声をかけ、殴りつけて金を奪ったのだが、それだけでは被害者が死ぬことは無かった。その後も、執拗に殴りつづけて、女性の顔面は原型をとどめていなかった。なぜ、金を奪うだけなら不必要な殴打をくり返したのか。それは、最初は金さえ奪えばよいと思っていたのだが、殴るのが手段ではなく目的になってしまったからだ。殴るのが面白くなってしまったというのだ。

 これで思い出すのが、米軍兵士としてベトナムに従軍し、その後は軍隊の告発をしているアフリカ系アメリカ人のアレン=ネルソン氏が日本で講演したさいの話だ。日本で米兵が凶悪犯罪を起こすと、司令部は表向き遺憾の意を表明するが、内心では日ごろの訓練の成果があったと喜んでいると語っていた。
 なるほどスタンリー=キューブリック監督の『フルメタルジャケット』に描かれていたような図式だ。あの映画で特訓を担当する教官は俳優ではなく実際の体験者で、除隊後も悪夢にうなされるそうだ。

 また、マスコミも取材に来ていたが、少年犯罪とは違い相手は政府と米軍であるから、遺族の夫をテレビに出して、「許せない」とか「犯人を死刑にしろ」とか絶叫させたりはしない。

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by ruhiginoue | 2012-06-22 21:33 | 司法