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by ruhiginoue

はしだのりひこ子供イジメ被害体験談

 学校でのイジメが原因となり自殺者が出た話題で、歌手のはしだのりひこが語っていた体験を思い出した。

 彼の息子が小学生のとき、学校でイジメに遭い頭に負傷した。学校から電話で連絡があり、彼は学校に出向いて連れ帰った。その途中、「腹が減っただろう、ラーメンでも食おう」と言って、息子を連れてラーメン屋に入り、怪我した頭を「お父さんがハンカチで押さえてやるから」と言って食べさせた。
 うちに息子を置いてから、そのときちょうど病気で入院中だった妻の見舞いに行った。そして息子の話をしたら、妻は驚いて言った。「それで、頭の傷は縫ったの?レントゲン検査の結果は?」

 医師の治療も検査も受けておらず、行ったのは病院ではなくラーメン屋という話に、当然ながら彼の妻は怒ってしまい、それでやっと自分のバカさ加減に気づいたはしだのりひこは、その後息子を病院に連れて行ったそうだ。
 後になって考えてみると、怪我を押さえながら黙々とラーメンをすする親子の姿は異様だったろうし、それを見た店の従業員や他の客はどう思っただろうかと、はしだのりひこは述べていた。
 不幸中の幸いで大事には至らなかったが、もしも深刻なことになっていて、もう少し早く治療していたら、というようなことになっていた場合、一生悔やむことになっていたはずだ。

 はしだのりひこは、妻が入院して不慣れな家事で悪戦苦闘していた。そのさい、例えば洗濯機の使い方がわからず困ったことなどは、これまで妻に任せっきりだったので仕方ないことだった。けれど、子供が怪我をしたときの対応については、救急車を呼ぶほどではないけど病院には連れていかないといけないから学校から連絡が来たはずなのに、そんな当たり前のこともわからず間抜けな対応をしてしまったのであり、彼は本当に恥ずかしかったそうだ。

 また、彼の息子がイジメに遭った原因とは父親で、はしだのりひこはフォーク歌手なので長髪にしているなど風袋が他の保護者とは違って個性的であったから、授業参観の後で「変な親父だ」と言われ息子は攻撃対象とされてしまったのだった。

 そこで、はしだのりひこは調査を始め、イジメの中心だった児童のことを突き止めて、その住所へ赴き、どんな家庭なのか下見した。抗議とか賠償などで直談判しなければならならい事態もあるのだから。すると、イジメの中心となっていた児童の家は立派な建物だったし、親は相当の社会的地位にいることがわかった。
 そして、それ相当の親だと、その後ろ盾を持った子供は何かと自信をもっている現実にも気づいた。それに比べ、はしだのりひこは芸能人としてスターの部類に入るけど、他のことはお留守だったから子供の命にかかわる緊急事態にもちゃんと対処ができない情けない父親だった。こういうことに子供は敏感である。

 だから、はしだのりひこは息子に涙を流して謝り、「お父さんだって決して強い人間ではないので、お前に強くなれと言うことはできない。だから力を合わせよう」と言い、そのうえで学校と話し合うなどして解決までもっていったそうだ。

 その後、はしだのりひこは小規模のリサイタルを開いたさい、「子供に<ごめんなさい>が言えない親は駄目ですよ」と言っていた。子供がイジメの加害者になるのも被害者になるのも、どちらも親に原因があって、何らかの形で子供を思い上がらせるか、逆にどこかで気弱にさせている。その不愉快な現実を認められなければ、大人としての責任を引き受けられないということだ。

 つまり子供が悪いことを、してもされても、どちらも責められるべきなのは大人である。それをわかってない人がよく見受けられる。


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by ruhiginoue | 2012-07-19 18:53 | 芸能 | Comments(0)