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by ruhiginoue

『窓ぎわのトットちゃん』の害毒

 大物女優の娘が、通っている有名私立校で残酷な虐めをしていたと報じられている。有名人だけでなく庶民まで子供を有名私立校に入れたがるけど、実は有名私立校も、それゆえ差別と虐めが酷い。
 ところが黒柳徹子の『窓ぎわのトットちゃん』によって、公立学校は駄目で私立学校なら良いという幻想が浸透したため、その現実が紛らわされてしまった。もちろんここには、市民エゴのレベルでさえ公教育から逃げ出そうとする人が増大している実態もあるが、そこに加えて政治的な意図から同書の利用もされてきた。
 ちょうど、国鉄分割民営化のさい、国鉄の次には全国の公立学校の労働組合を束ねる日教組を標的にしようと、自民党とその御用マスコミ人が騒いでおり、ここでしきりと引き合いに出されたのがまさに『窓ぎわのトットちゃん』であった。
 そうした政治的策動の中心人物であった中曽根総理は、後に国鉄分割民営化の意図について「当時の野党第一党であった社会党の支持母体である『総評』で最大組織の労働組合である国鉄労働組合を弱体化させる目的だった。これによって社会党は衰弱し、『55年体制』を崩壊させることができた」とインタビューで誇らしげに語っていた。
 これと同時に中曽根総理は教育改革と称し、「臨時教育審議会」を発足させながら、行財政改革のさいと同じように、小さな政府を志向するとして教育部門を圧迫し、邪魔な労組を潰しに出た。補佐する御用学者は慶応大学教授の加藤寛が中心で、そこへ中曽根と同様に軍拡や原発に熱心を通り越し「異常な愛情」を注いで来た渡部昇一や曾野綾子らが加わっていた。
 この二番煎じ三番煎じが、まず小泉総理による郵政民営化などの構造改革路線で、ここでもブレーンはやはり慶応の竹中教授であったし、さらに橋下の「維新」であることは、周知のとおり。
 つまり日本一のベストセラーは、日本一の悪影響を及ぼしたともいえる。著者は意図してなかったのかもしれないが。
 
 余談だが、こうした構造について最初に考えるヒントをくれたのが、高校のさい授業ではなく行事で世話になった東大出の若い先生による「課外授業」であった。

 そして、先日たまたま会って話した人は、東大を出たあと不満で、社会人になってから色々な有名大学に、休職して行ったり勤務しながら夜間部に行ったりして、結局は大学は3つ出て大学院にも1つ行ったというのだが、その人によると、日本の実権を握っているような東大法学部卒の連中が、自分は日本一頭がいいような気になっているけど経済を知らないので、慶応の連中に日本をめちゃくちゃにされるがままになっていると説いていた。
 それを言ったら、もう一つの看板学部である医学でも、同じようなものではないか。そう、こちらからは返答しておいた。

 
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Commented by ケーキイーター at 2012-08-28 00:33 x
中やっちゃんが狸親父なら、コイジュンちゃんは狐親父かな?
今ちょっと色々考え中。
Commented by Neutralizer at 2012-08-28 10:00 x
 上に立つ人物は何でも利用するということを改めて感じましたがホント我々日本人は『言葉』だけに囚われやすいものですね。それがカリスマだの血筋だのという理由で『政治屋』とも言えない人物を政治家として選んでしまう一因ではないでしょうか。
Commented by 小野哲 at 2012-08-28 23:13 x
 どんなものでも中身が問われるものでなければならないんです。
 しかし、日本の場合は外見によって全て見られてしまっています。そこに問題があるのです。なにわの毛沢東ハシゲ、竹中ヘイゾー、ヒトラー小泉はド派手な言論で売ってきただけで中身で言えば既に植草一秀氏に完敗していますよね。
 ちなみに中曽根康弘、「知的水準」暴言をやっているんですね。
『女性は「あ、今度のネクタイはどんな色をしているか」とかそんなことをいちばん見る。なにをいったか覚えていないらしい。』
 こんな暴言は今でも通用しているんですね…。
Commented by ruhiginoue at 2012-08-29 19:48
 上辺で騙すのは日本だけの特徴ではありません。
 橋下は毛沢東じゃなくその奥さんの江青です。中国の政治学者は、江青がレーガン大統領と同じだったと指摘しています。
 もと俳優なので、中身ではなくパフォーマンスで大衆に訴えるのが得意で、受けをとって政治力に変えていました。
Commented by ケーキイーター at 2012-09-01 20:23 x
新聞の予備校の広告で見かける「私立中学の入試問題」って、凄まじくひねくれていると、私は思うんだけれど。あれで本当にその小六児の学力が解るんですかね。
Commented by ruhiginoue at 2012-09-02 18:55
 私立は、来たい人にだけ来て欲しいということで、独特な試験問題にしようとして、奇問ばかりにするんですね。
 公立は誰でも入れるようにしないといけないから、奇をてらっては駄目で、そうすると人気のあるところはみんな満点に近くなってしまい選別できない。
 その矛盾をいちばんよく解決しているのが東京大学で、奇をてらわずに正しく難しい試験問題ばかり。だから入試ではもっとも優秀な人がちゃんと入ってます。
 ところがそうやって入った人たちの多くが、その後、それにしては・・・ということになっているわけです。
 
 
Commented by ケーキイーター at 2012-09-02 21:17 x
これって入試そのものより難しい問題ですね。
by ruhiginoue | 2012-08-27 21:03 | 社会 | Comments(7)