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by ruhiginoue

社会主義国の素晴らしい自由

 石原慎太郎が「チンタロー」と呼ばれる原因となった小説を、当時としては画期的で衝撃的と評した人がいるけれど、同じ時期に諸外国では、その程度だともう陳腐だった。これは国から締め付けが資本主義国より強かった社会主義国でさえ、そうだったらしい。
 それは、文学でも映画でも必然性をもって描写される場合は、よほどのことでも無い限り規制の対象では無かったからだ。
 それとは違い、社会主義国で存在が許されなかったのは産業としてのポルノで、なんでも金儲けにしてしまう資本主義の堕落だからというのが理由だった。
 ところが、最近になって明らかとなった実態だと、ポルノ産業が存在しなかったおかげで、社会主義国は逆にというか性が自由だった。例えば東ドイツなど、西側に比べて性生活が自由だったのに、ベルリンの壁が無くなり統一されてから、社会保障制度が後退したうえ西側からポルノが流入して、性生活が不自由になってしまったと言われている。
 これはどういうことかと言うと、ポルノ産業とは規格化された想像を押し付けるものであるから、その影響により、性生活で不満があったとしても、それは自分が間違っていると思い込んで我慢してしまうのだ。
 ところがポルノが無い社会主義国では、これが満足すべき性であるという押しつけが無いため、自分が実際にセックスをして満足できなければ、正直にそう認識するから、ではどうすべきかと自分で判断して本当の満足を得られやすい。そして、どうしても駄目なら相手を変える。
 しかも、これは恋人だけでなく正式に結婚した場合まで同じだった。旧東ドイツでは西ドイツに比べて結婚が早く離婚と再婚の回数も多く、それは経済的な問題を考慮しなくても良い場合が資本主義より多いからだが、そのうえ離婚の理由で最も多かったのは性生活で相手に満足できなかったというもので、それなら相手を変えようとして、さっさと離婚して再婚することがとても多かったということだ。
 つまり、西側ではポルノを作ったり売ったり見たりする自由があったけれど、それが無かったお陰で東側は、他人がすることを覗き見するのではなく自分で実践して、気に入らなければ気に入るまで相手を変える自由まであったということだ。
 どちらの自由が良いか。人によっては東側が良いと言うだろう。そういう人の方が圧倒的に多いかもしれない。ゴチゴチの反共主義者も転向するかもしれない。
   
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by ruhiginoue | 2012-10-27 00:05 | 国際