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by ruhiginoue

『ザ・ホワイトハウス』ファイナルシーズン

 大統領官邸西棟の取り巻きたちを描くアメリカの人気ドラマの最終章は、それまで支え盛り上げて来たマーチン゠シーンふんする到底ありえないリベラルな大統領の後継者を当選させるまでの展開だ。
 そこで、与党だった民主党は、初のヒスパニック系大統領の実現に向け奮闘し、周囲の努力と候補者本人の隠れた資質により、常に優位な共和党保守派候補に迫るものの、なかなか支持率で追いつかず苦戦する。
 そんなとき、カリフォルニアで原子力発電所の事故が起き、一時は何万人もの住民が避難を強いられて大騒ぎになる。あわやメルトダウンの寸前で収束させることが出来たが、作業員が一人殉職してしまうし、全米が不安と恐怖に叩き込まれる。
 その直前に行われた候補者討論では、民主党の候補が環境保護と新しいエネルギーの開発を訴えるのに対し、共和党の候補は原子力の安全性を強調していた。この場面をテレビが繰り返し放送し、しかも事故を起こした原発は、建設にさいし慎重論があったにもかかわらず、その共和党候補が地元の議員として猛烈に推進し、規制が厳しすぎるとまで言って強引に建設させたものだったことが判明する。
 これによって、一気に支持率が伯仲するという出来過ぎの展開だが、もちろん作者の願望丸出しのご都合主義にしてはならないので、ここからの駆け引きで盛り上げる。民主党側はここで批判をしたら国難を政争の具にしたと逆批判されるので、先に自ら議題とすることを懸命に堪え、方や窮地の共和党は逆手にとって反撃するため相手が批判し出すのを待ち構え、双方ともマスコミの報道や市民団体の活動を観察しながら、互いに緊張した探り合いとなる。
 ところで日本では、もっと深刻な状態となりながら、政界はほとんど談合状態で解散し、何が何でも原発の維持と再稼働に向けて、脱原発を訴える勢力を次の選挙で粛清しようとしている。この後押しをしているのが財界とアメリカであり、世論操作の役割を大手マスコミが担っている。
 やはりドラマと現実は違うのだ。しかしドラマのようにはいかなくても、それに感動する気持ちを、現実に反映させるようにしたいものだ。

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by ruhiginoue | 2012-11-17 20:55 | 映画