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by ruhiginoue

ある冤罪事件

 女性が、親しい男性から暴力行為を受けて重傷を負ったと訴え、診断書の提出もあったから、男性は逮捕され、傷害罪で有罪となった。
 しかし、男性は一環して、痴話喧嘩のさい小突いただけで激しい殴打はしていないと抗弁した。
 これについて医師が調べたところ、その女性が重症を負ったというのは歯が損傷したというものだが、もともと歯周病だったので、殴打されたためとは考えられないと言う。
 この裁判を傍聴する機会があったので、そのあと知人の歯科医に意見を訊いたら、歯の症状は原因の直後に現れるとは限らず、後になってから、時には何年も経ってから出るものだと指摘し、その女性は小突かれて怒り、その程度では訴えても取り合ってもらえないから、前から悪かった歯のことを言い出した可能性があるし、そういう悪意ではなくても、もともと悪かった歯の症状がたまたま出て来たため、あの時の被害だと思った可能性もある、とのこと。
 なので、その女性が訴える被害は診断書があるけれど、被告男性に殴られたこととは無関係であると考えられた。
 さらに、その女性の歯は損傷しているけど、成人男性に激しく殴打されたにしては、顔や口内の負傷が乏しすぎるという医師の指摘があったため、控訴審で逆転無罪の判決となった。
 この男性は、女性の狂言により逮捕されたと言って怒っている。ところが先日、この男性を知っている人たちの間で、暴力は事実なのに無罪になって不当だと言われていると知った。裁判のことをよく知らないようだが、被告だった男性は、もっと事実を周知させるため語るべきではないかと思った。

 



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by ruhiginoue | 2013-04-15 15:49 | 司法