人気ブログランキング | 話題のタグを見る

井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を購入して支援を頂けたら助かります。下記の他は別人や海賊版なので買わないでください。Googleが誤情報を混ぜているので信じないで下さい。アマゾンのコメント欄に嘘の書評が書いてあるのは過日倒産した出版社の宣伝です。この種の輩に対抗する意味でも何卒よろしくお願いいたします。品切れのさいはご容赦ください。


by ruhiginoue

日本人に生まれた不幸

 テレ朝のアナウンサーから自民党の議員となった女性が、また選挙運動をはじめたようで、ポスターが貼ってあった。
 先の選挙は、自民支持者からも疑義が出た立候補だったから、「間違って当選した」と言われていた。ひどいポスターだった。卑屈に笑う写真とともに「日本人に生まれて良かった」と書かれていた。政治を志すなら「日本人に生まれて良かったと、みんなが思えるようにするため頑張る」と言うべきではないのか。
 それなのに、政権与党に媚びを売って自分が得したいという態度である。だから、自民党も堕落したと、自民支持者が嘆いたのも当然だ。
 では、その元アナウンサーのいうような意味において、日本人に生まれて良かったと思える人たちにお尋ねしたい。
 このブログの第一回は、たまたま霞ヶ関に出向いたさいに行われていた「東京大空襲賠償請求訴訟」であるがこちらを参照、この、1945年の東京大空襲の被害者や遺族らが「戦後、救済策を取らずに被害を放置した」として、国に謝罪や損害賠償を求めた集団訴訟は、最高裁第1小法廷(横田尤孝裁判長)が今月9日までに原告側の上告を退ける決定をし、原告全面敗訴の一、二審判決が確定した。
 同じ第二次大戦で、外国はどうだったかというと、英軍によるベルリンやドレスデン空襲の被害はドイツが自国で、独軍によるロンドン空襲の被害はイギリスが自国で、それぞれ自国民に補償している。戦勝国と敗戦国の、どちらもだ。なのに、日本はしなかったし、それでよいと司法が判断したのだ。
 また、講和条約によって、敗戦により占領されていた日本は独立し、戦争被害の賠償は自国で行うことになった。ところが、それを「主権回復の日」と祝い、未だ占領から脱していなかった沖縄から反発され、自民党内からも批判が出たのだが、そんなことをしているのと同時に、戦争被害への補償や救済はしないというのだ。
 日本は変な国である。こんな国に生まれて、誰が良かったと思えるのか。それは、恥知らずな行為により自分だけ得をして、同胞たちを見下したり無視したりして平気でいられる人だけだろう。そんな人にならなかったことは幸運だが、そんな人がいい気になっていられる社会で生活しなければならないことは不幸だ。
 
 
人気ブログランキングへ1日1クリック投票をお願いします
by ruhiginoue | 2013-05-11 14:04 | 司法