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by ruhiginoue

婚外子相続差別に最高裁が違憲判断

 婚外子相続差別に、最高裁は違憲との判断を示した。
 この判決文を読むと、かなり回りくどく、過去の経緯と整合性を持たせるのに腐心している。
 つまり判決の理由は、家族の形態も多様化したというものだが、なんと80年代まで、自民党は法務大臣までが「戦後、憲法が家制度を否定したから良くない」と公言していた。封建制度を肯定する老人が国会にいたのだから、法改正がなくて当然であり、だから司法は、法と時代遅れの発想とを、なんとかしてつじつま合わせをしようと屁理屈をこねていた。
 どうしてこんなことになってしまったかというと、司法の場では指摘できない事情があったからだ。これは周知のことであり常識なのだが、しかし歴史や社会学に属する話なので、踏み込めなかったのだ。
 そもそも、日本独特の「家制度」は、家族とか家庭ではなく経営体だった。子供は跡目を継ぐ主体ではなく、制度を媒介させる客体だったし、家長に跡継ぎを作らせるために「産み道具」があてがわれ、それが「女家」つまり「嫁」だった。
 それで柳沢厚労相が、「女性は子供を生む機械」と発言したのだ。出生率を上昇させるためにはどうしたらいいかの、あくまで喩えだと擁護する者がいたけれど、この擁護にまったく説得力が無かったのは、日本の歴史的実態が存在し、今もその影響があるからだ。
 そして、橋下市長の慰安婦と風俗の発言に反映しているとおり、女性はその身体を道具として活用するものだという発想がある。もともと日本は伝統的に女性の地位は高かったが、武家社会の成立によって、女性の社会的地位は劇的に低下した。これは戦闘集団としての体力の差異だけが原因ではなく、武家社会が「おイエ社会」を形成したことによって、家庭と家族は経営体の組織とその構成員と化したため、女性は、その構成員の再生産を担えることが最大の特徴であるため「生み道具」とされたのだった。
 そうしたお武家様の力が強まったため、それに合わせざるを得なくなる者が出た。その最たるは天照大神を称えているはずの皇族であったし、逆に被差別地域出身の橋下市長は、下層から成り上がろうとして迎合をしたのであった。
 そのなかで、婚外子はあくまで「スペア」として存在した。だから相続は半分。これを過去に最高裁が、法律婚を重視する視点からのものだとしたけれど、それを子供を差別することで解決してよいのか、そもそも解決できるのか、という問題なのだから、過去の司法判断は論題から逃げるためのスリカエであった。
 そんな過去と今の現状とをすり合わせたので、最高裁は画期的かつ回りくどく変な判断を強いられたのだ。

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Commented by りくにす at 2013-09-08 14:07 x
人権問題の1歩前進というより少子化への対応という政策的下心を感じるのは私だけでしょうか。
Commented by ケーキイーター at 2013-09-08 20:21 x
私も何となくそう思う。
Commented by ruhiginoue at 2013-09-08 21:43
 その意図もありえますね。
Commented by とおりゆく侍 at 2013-12-10 16:25 x
 武家社会によって女子の地位が低下した…とかあるが、実際には大奥の確立で幕府においての権限がそれなりに強く、幕臣よりも上の地位だったりもした。戦国時代でも、女性の宗主が居たりした(例、井伊直政の養母・井伊直虎)。女子の地位が本格的に低下するようになったのは明治期になってからで、儒教を基準とした社会規律を強化する過程で女子は家へと押し込められるようになっていったわけだ。が、その分、女子は納税の義務が課せられないし徴兵の対象にもならなかったので、「お気楽身分」ということで【メシウマ】な思いを甘受できたようなものである。男性こそ面倒な役柄を強いられ続けているというのを、左翼は無視している(女子をやたらと甘やかしたりもする)。そういう意味合いで、俺は左翼連中に対して激しい怒りを覚えている。
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by ruhiginoue | 2013-09-06 16:50 | 司法 | Comments(4)