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by ruhiginoue

竹田恒泰さんの持論にある難点

 竹田恒泰というタレント学者が、「国力を維持するには一定の人口が必要。出産を望まない理由のトップは経済的理由。政府が多額の出産祝い金をだせば子供を望む夫婦が急増するはず」と説いたそうだけれど、それはそれで文句が出るはずだ。
 この人は元皇族の右派論客として売り出された人であり、その人が、そうした人としての範囲をはみ出さない発言をしたのだけれど、これが実現したとしても、そこへ右派の人たちが「そんなことをしたら、金のために子供を作る人が出る」と言い出すだろう。
 これはすでに外国に先例がある。例えばアメリカでは、あのマードックの傘下となって極右路線をとるFOXテレビが、「政府からもらえる手当てを欲しいために貧困層が子供を作り財政が悪化する」などと非難したものだ。これは、CBSの人気ドキュメンタリー番組「60分」でも批判的に取り上げていて、日本で「CBSドキュメント」と翻訳付き放送されたさい、ホスト役のロック評論家・ピーター=バラカンも唖然とした調子で、「ひどすぎる」と述べていた。
 また、アメリカでは、そのテレビ番組以前から、制度が作られた後に、手当て欲しさに子供を作ってますます貧乏の子沢山になるから制度を廃止するべきだと主張する人たちがいた。そして、貧乏なら子供をつくらなければいいのだと言う。そもそも、親が貧しくても、その子供がきちんと成長するようにすれば、社会を支える労働者や消費者となる、という発想であり、この原点を踏まえていれば、絶対にありえない批判なのだが。
 そして日本では、子供手当てに反対があったし、生活保護についても、実はその多くは年金がもらえず扶養する家族もいない独居老人で、これは本来の制度から外れているけれどやむを得ないということなのに、ところが子供の居る家庭を槍玉にあげ、子供の数に応じて給付額が増えることをとりあげ、こんなにたくさんの生活保護費をもらっていると非難する人たちがいる。
 今でもそういう現実があるのだから、経済的な問題を解決するために政府から多額の出産祝いを出すということになれば、貧乏なら子供なんて作るなと騒ぎ出されることが容易に予想できる。
 だから竹田先生は、持論を説くだけでなく、それに対する右派の偏見を、まず解消する努力が必要だろう。


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by ruhiginoue | 2013-10-09 18:25 | 社会 | Comments(0)