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by ruhiginoue

ビートたけし番組で兵藤ゆき名言

 タレントの兵藤ゆき『元気が出るテレビ』(1985年から1996年まで放送された人気番組。この番組によって、山本太郎が知られるようになったことは、周知のとおり。)の裏話を語るという記事で思い出した。その番組を観ていて印象的だったので、ずっと記憶に残っていたことだ。

 番組中で、理想の結婚とは何かという話題が取り上げられたさい、結婚相手の収入に話がおよび、東京23区で納税額が多いのは何処かということになった。多かったのは世田谷区と杉並区だった。他にも収入が多い人が住んでいる区はあるが、この二区には収入が多い人もいるし、そのうえ人口も多いためだろう。
 反対に税収が少ないのは千代田区と中央区で、ここは住んでいる人が少ない。では、人口が多いのに納税額が少ないのはどこかと見ると、荒川区と足立区だった。やはり下町だからだろうが、とくに荒川区は、いろいろな観点から分析すると、所得の少ない人がとても多いと考えられる要素でことごとく、23区で一位だった。

 ここから脱線し、荒川区は貧乏だという話で盛り上がり、司会のビートたけしも悪乗りし、自分の生家も貧乏で、荒川に住んでいたことがあるけど嫌だからせめて足立にと逃げるように引っ越したと言って茶化した。
 これは大いにウケてしまい、この時から巷では、荒川の上流に住んでいる人たちを、富裕な「アッパー・ピープル」のことではない、貧乏な「上流階級」と揶揄するようになった。

 そして荒川区民の一部が番組に激怒して抗議した。これを受けて、番組レギュラー出演者の兵藤ゆきが荒川区の下町商店街に取材に出向いた。すると、当地の人たちは怒っていて、地元の特に年配の人たちが「荒川区の所得は低いだろうが下町の人情が厚い」と力説した。
 これに対し、兵藤ゆきはニコニコしながら、下町の人情が厚いことを肯定したうえで「いまどき人情なんてわずらわしいだけ」と言ったのだった。
 辛らつで当を得ていたから、これも大ウケした。これをビートたけしが「下町は何もないから人情と言うしかないのに、それまで否定したら救いがなくなってしまう」と、兵藤ゆきを批判しているようでいて、実質は、ますます荒川区の人たちをこき下ろすことを言ったのだった。

 このあと、番組の中で町興しを企画して、地元を懐柔したうえで次のネタにもするという上手い解決をしたのだが、しばらくして、荒川区では深刻な事件が起きた。財政の引き締めと称して極端な支出削減を始め、その中で、病気で満足に動けないため生活保護を受けている人に、無理やり辞退届けを書かせ、その人は餓死しそうなって、役所への恨みを綴った遺書を書いて自殺した。
 これは大きな騒ぎとなり、現代社会の教科書にも掲載された。ちょうど経済大国といわれるようになった時期で、そんな時に、一方ではこのような陰惨な事件があった。まさに現代社会の歪みである、と。
 これは教科書検定で問題にはなったが、事実をよく調べて冷静に記述したものだったし、これを学校の授業で考えることには意義があるということで、検定に合格との結果だった。
 すると、この検定合格に荒川区は抗議した。人情厚い荒川区で、役所の非道があり、そのうえ困窮している人を地元の人々が誰も助けなかった。その事実を知られたくないということだった。
 やはり「いまどき人情なんてわずらわしいだけ」というのは真実だった。それをみんな知っているのに、空々しいことを平然と口にするから、笑いが起きるのだ。


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Commented at 2013-11-06 20:28 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ruhiginoue at 2013-11-07 22:17
 そんなことがあったと記憶してます。荒川区だったような気もするけど、確かではありません。ただ、そういうことがあって問題になったことは確かにあります。
by ruhiginoue | 2013-11-03 18:37 | 芸能 | Comments(2)