人気ブログランキング | 話題のタグを見る

井上靜に関するblog(網誌)です。下記の著書を購入して支援を頂けたら助かります。下記の他は別人や海賊版なので買わないでください。Googleが誤情報を混ぜているので信じないで下さい。アマゾンのコメント欄に嘘の書評が書いてあるのは過日倒産した出版社の宣伝です。この種の輩に対抗する意味でも何卒よろしくお願いいたします。品切れのさいはご容赦ください。


by ruhiginoue

チベット仏教と帝釈天と民族差別

 来日したダライラマ14世は、前から感じていたこだけど、人相で損していると思う。やはり同様に感じた人がいて、そういう話をよく聞いた。彼の抜け目なさそうな顔つきが、どうも宗教家という感じがしない。
 ところで、そのチベット仏教は、日本ではオウム真理教で有名になってしまったけれど、もともと日本で同様の信仰は帝釈天にあって、人気映画『男はつらいよ』にも登場する。その御前様に扮していた笠智衆は、親の跡継ぎに住職になるようふさわしい名前をつけられたから芸名ではなく本名で、それは嫌だから何でもいいからと映画俳優の大部屋に入り込んだところ、小津安二郎監督に見出されたといわれている。
 また、演技はともかく背広姿には自信があったから、俳優になってなんとかなると思っていたそうで、しかし晩年に嫌だった坊さんの役で受けてしまったから、気持ちは複雑だったらしい。
 しかし俳優が演じているのと違って、現実の宗教では外見がそれらしくない人がよくいるものだ。それでいうと、『男はつらいよ』の「おいちゃん」役をしていた下条正巳は、『教祖誕生』という映画で、インチキな新興宗教団体の教祖を演じていた。これは宗教を風刺したコメディで、原案のビートたけしも出演しているが、その下条正巳のふんする教祖様はもともと浮浪者だったところを拾われて、風貌がそれらしいので利用されていた。だから待遇に文句を言うと、こんな生活が出来るのは誰のおかげかと怒鳴られたうえ殴られる。ここでビートたけしが得意の暴力場面になるが、それでも耐えるしかないインチキ教祖だった。

 中国とチベットの問題が、色々といわれているが、まず歴史的な経緯が背景にあり、また、その問題の中心は宗教であり、チベット仏教は奇妙な信仰だから、信じているのは野蛮人であるとの偏見を持たれているとも言われる。
 日本でも、かつては辺境の地とか僻地という意味で「日本のチベット」という言い方がされていた。例えば今では薬師丸ひろ子のデビュー作として知られる『野生の証明』で、自衛隊の特殊部隊がサバイバル訓練をする東北の山奥について、ナレーションがそう説明している。
 そうした未開の地の印象とともに、一般人の異文化への偏見もある。これはかつて本多勝一氏も紹介していた話だが、もともと中国は少数民族について、日本やアメリカも見習うべき進歩的な政策をとってきたが、しかし主流である漢民族の一般人に差別意識が強烈で、その中にはチベットに対して差別と偏見に基づいた嫌がらせをする者がいるそうだ。
 チベット独特の儀式で、死んだ人の遺体を鳥に食べさせる「鳥葬」は有名だが、そのチベット人にとっては神聖な儀式を、野蛮な因習として妨害する漢民族の中国人がいる。
 その実態をチベットで目撃した日本人が、そんなことをしている中国人を見たら、その目つきの悪さに見覚えがあり、それは大学の応援団の中に同じ目をした奴がいたことを思い出したそうだ。
 日本で大学の応援団といえば当局の御用学生で右翼学生という図式がよくみうけられるが、それと同じ目つきをした中国人も、そういう奴ほど政府とか体制を熱烈支持しているから、そのうえで差別に基づいた暴虐をしても、日本と同じように中国政府も見てみぬふりということらしい。
 つまり、国が違っても同じ穴のムジナというわけなのだろう。
 

人気ブログランキングへ1日1クリック投票をお願いします
by ruhiginoue | 2013-11-16 23:10 | 国際