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by ruhiginoue

秘密法はどんな感覚の人に作られたのか

  国内で猛反対されたうえ国際社会からも問題にされながら強行採決された秘密法は、もちろん為政者の立場からすれば、とにかく好都合ということで理解しやすいが、法的な見地からすると、こんなものによく平気でいられる専門家がいるものだ、という不可解さがある。
 これについて、一つの回答を提示したい。

 以下は前回述べたとおり。
 
 「秘密保全のための法制の在り方に関する有識者会議」委員たち。
 縣 公一郎 早稲田大学教授
 櫻井 敬子 学習院大学教授
 長谷部 恭男 東京大学大学院教授
 藤原 靜雄 筑波大学大学院教授
 安冨 潔 慶應義塾大学大学院教授

 このなかの藤原靜雄筑波大学院教授は、かつて國學院大學法学部で行政法を教えていた。
 その後、「御用知識人養成学校」と言われている東京大学の教養学部で教え、そこでは学生の評判がまあまあだったらしい。今月からは中央大に移って、しかも法務研究科長にまで昇進していた。
 やはり報道や法曹から批判があって問題になった個人情報保護法にも関与していたが、そのさいテレビに出て、「憲法には違反しないと思います」と言ってた。

 彼は、行政法の代表というか御用学者の代表格である塩野宏を師と仰ぐわけだから、曲学阿世の出世亡者であって当然だろう。塩野宏は、行政法の教科書を書いたりしているけれど、原発推進で積極的な役割も果たしたことで知られている。『行政法』のほかに『核燃料サイクルと法規制』という著書がある。
 
 今回、秘密法が国会で作られても、違憲立法審査権に基づいて訴えることができるから、闘い続けようと呼びかけられている。しかし、違憲立法審査は、司法権の独立が有名無実であるため、ほとんど機能していないという批判と指摘が、昔からある。
 ところが、憲法違反という猛批判の嵐が巻き起こった個人情報保護法と特定秘密法に、関与した行政法学者・藤原静雄に言わせると、内閣法制局がエリート揃いでさすが優秀だから、もともと問題のある法律は作られないわけで、その証拠に違憲立法審査で問題なしとされてばかりなのだ、と断言した。これは、國學院大學法学部での「行政法Ⅱ」の授業中である。
 この当時、彼は助教授(准教授)だったが、この考えが変わっていないことは、彼のその後のキャリアによって、明らかだ。
 こうした感覚の人がいるから、為政者たちが、自分の権力の維持に好都合な法律を作りたいというだけの、単なるごり押しでなく、そこに専門的な裏付けがなされるのである。それはもちろんデタラメだが、権威の空虚さに気づけない人も少なくないので、もっともらしく見せかけられてしまうのだ。
 

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Commented by りょうた at 2013-12-06 08:09 x
安倍がバカなのは今更言うまでもないですが、
答弁で突然「首相がチェック機関として第三者になる」と言い出したのはさすがに驚きました。
バリバリの当事者が第三者になどなれるはずが無いんですが、まさか安倍は「第三者」の意味すら分かっていないでは、と。
身内ばかりで固められる内閣府に第三者機関など作っても全く意味がないのですが、国民がほとんど抵抗しないのでやりたい放題ですね。
諦めてはいけないのですが・・・。麻生が「ナチスに見習え」などと言いましたが、今の安倍政権は本当にナチスに近づいてきているように見えます。
Commented by ruhiginoue at 2013-12-06 18:01
 慶応大の小林節教授も、法の趣旨は反対ではないが、不正が無いように監査するのを、第三者ではなく当事者の総理がするというのは非常識だと批判してます。
 彼は、ナベツネ読売改憲案にいちおうの評価をしていた人で改憲派の法学者の急先鋒だったけど、そんな人でさえ、最近のあまりの自民党のめちゃくちゃに怒って批判をはじめました。それで赤旗にも複数回出てます。
 自民党の言っていることは、どんな法にしたら良いかではなく法の否定だから、と。
by ruhiginoue | 2013-12-05 22:18 | 司法 | Comments(2)