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by ruhiginoue

『ニーベルングの指輪』 と『銀河鉄道999』

 年末恒例FM放送のバイロイト音楽祭。
 今年は『ニーベルングの指輪』が中心で、歴史と引っ掛ける奇抜な演出により、一部の観客からブーイングが起きていた。しかし音楽はたいへん良い出来であった。
 いつも聴いて思うのは、小学生のころ、同級生に奨められて『銀河鉄道999』を読んだ当時には気づかなかったが、この物語の骨子は『指輪』 とまったく同じ、ということ。
 『999』の主人公は、死んだ母親に良く似たメーテルという女性と出会い、銀河鉄道に乗り込むが、このメーテルは、主人公に近づくため主人公の母親に姿を似せる偽装をしていた。メーテルは自分の親の指示により、機械化帝国といわれる星の構成員に相応しい人を地球から運ぶ役割を担っていた。
 そして主人公はメーテルを母親のように慕うが、二人には恋愛感情もかすかに生じている。『指輪』で、ヴァルキューレの戦乙女たちが兵士となる男たちを城に運び、その中心である娘ブリュンヒルデは、自分が名付け親である勇者ジークフリートと愛し合う。
 そしてメーテルの両親が対立し、カカア天下となる。メーテルの両親は科学文明の理想を追求していたが、機械化された理想郷に危険なものを感じた夫は計画の中止を決意し、これを妻は裏切りと受けとる。そして母親に忠実だった娘は、密かに父親の側に寝返っていた。
 この『999』の構図は『指輪』 とそっくりである。ただし、カカア天下は同じだが、計画中止を言い出すのが『指輪』では妻のほうであり、そのため妻に屈した夫が娘に計画の破棄を指示する。そして最後は「神々の黄昏」となる城と同様に、機械化帝国も大崩壊する。
 この作者の松本零士は、ワーグナー大好きで『音楽の革命児ワーグナー』などの著書まであるから影響は当然だし、後から『二ーベルングの指輪』をSF仕立ての漫画にしてもいるけれど、既に『銀河鉄道999』があったのだ。
 ただ、小学生の当時は、着想は面白く感じて読み始めたものの、こうした構造は理解できず不可解だった。後でワーグナーによって理解したという次第だ。それを、音楽聴くたびに思い出す。


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by ruhiginoue | 2013-12-27 22:50 | 音楽 | Comments(0)