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by ruhiginoue

竹田恒泰の著書が売れているとしたら、それは『ジャパン アズ ナンバーワン』と言ってもらえなくなったから

 羽仁五郎というタレント学者の先駈けがいた。彼の著書で最も有名なのは『都市の論理』だろう。これを古本屋で見つけて読んだ。背表紙は日焼けして色あせ、紙はヨレヨレでクタビレタという感じで安かったが、読めればいいと購入し、読み終わったら捨ててしまった。主に講演の収録だからだろうが、興味をそそる内容が平易な文体で書かれていて、読み返さなくても憶えている。売れたのも解かると思ったものだ。
 これには、いろいろ興味深い内容があったので、大学の政治学のレポートで触れたら、提出したのち返却されると、その部分で担当の教授に「あーはーはー、懐かしい名前だー」と書かれていたのを、今も忘れていない。
 この『都市の論理』の中に、羽仁五郎が世界各地の社会主義国の政権与党機関誌を購読しているという話があり、その内容に彼はマルキストなので原則として好意的なのだが、それでも北朝鮮の政権与党の機関誌だけは駄目だとしていた。なぜなら、北朝鮮の政権与党機関誌には自慢が多いからで、自慢する者の言うことは信用できないということだった。まあ、これは常識からも同感だろう。

 ところが、最近は日本も北朝鮮化しているのだろうか。本屋に積まれている本に、タレント学者・竹田恒泰の『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』『日本人はなぜ日本のことを知らないのか』というのがある。日本では、自信があるほど謙遜し、自画自賛は控える、というのが美徳とされてきた。そういう伝統を、この元皇族子孫という人は知らないらしい。
 かつては、70年代末に『ジャパン アズ ナンバーワン』という本が外国人によって書かれて話題となったのだが、今では他から言ってもらえなくなったので、恥ずかしげも無く自分で言うようになってしまった、ということなのだろう。日本も堕ちたものである。
 また、竹田恒泰の著書に『日本人はいつ日本が好きになったのか』という本もある。言わなくてもよいことを、言わないといけなくなってしまった、ということなのだろうが、そもそも、好きなのはけっこうだけど、相手によっては好かれて迷惑な場合もある。こんな程度の低い国民に愛国者を自称されたら国は迷惑なので、そういう人は、愛するのは勝手だけど黙っていて欲しいというものだ。その観点で、『竹田恒泰はいつ華原朋美を好きになったのか』という本を出したほうが面白そうだし、絶対に売れるはずだ。


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by ruhiginoue | 2014-01-05 19:01 | 雑感