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by ruhiginoue

ロバートA・・・ダールではなくハインラインの安倍総理

 アメリカの政治学者でエール大学の教授だったロバートAダールが死去したそうだ。知る人ぞ知るという存在だったようで、知名度は一般的ではないが、その死を悼む人がネット上で散見される。
 この人の著書は翻訳を持っている。代表作ではないかと思うのが『ポリアーキー』で、この意味は多様性のある社会とでも言ったらいいのか、音楽で「ポリフォニー」というような感じか。反対の意味が「モノアーキー」、音楽なら「モノフォニー」だ。
 この人について最初に知ったのは、大学の政治学の講義に出てきたからだった。ロバートAハインラインなら『夏への扉』とか『スターシップトルーパーズ』とかを読んでいるから知っているけど、とふざけて言っていたものだ。

 ところで、多様性のある社会について、という問題だが、その一つとしてダール先生が説いていたのが「公的・公然たる異議申し立て」が認められる社会か否かということだった。

 先日、NHKの経営委員になった百田尚樹という作家が、関西在住なのに都知事選挙で田母神候補の応援演説をし、そのなかで他の有力候補・舛添、宇都宮、細川、の三人を「人間のクズ」と誹謗したため、一モノカキの言動では済まないとして問題になった。
 そもそも、人間のクズという表現は、人の道から外れて恥じない人に対して言うことであって、単に自分と主義主張や思想信条が異なるからと言うことではないのだから、言葉が商売道具であるモノカキがそれでいいのかと疑問だが、ここでほんとうに問題なのは、この件について質問された安部総理の答えである。
 安倍総理は、自分も夕刊紙(『日刊ゲンダイ』を指しているらしい)から同様の悪口をなんども書かれているが気にしていないと答えたことだ。
 もちろん、自分が気にしてないから他も気にしないでよいわけない。
 それに、夕刊紙でもその他でも、総理を厳しく非難していい。色々な意見をいう自由と権利は認められなければならない。そして、それを保証するための方法の一つに公共放送がある。だから、その運営をする立場にある人は、色々な意見を尊重しなければならない。なのに、選挙で特定の候補を応援したうえ、自分が応援する以外の候補たちは人間のクズだと言っては駄目だ。
 こんなあたりまえのことすら、安倍総理は理解できないのだ。

 もっとも安倍総理は、憲法の解釈を総理は最高責任者だから勝手にやってもよいと言ったうえ、それを選挙で問えばよいと言ってしまい、これにより、制度をまるで知らない、憲法と政策の区別すらできないことを暴露してしまった人だから、理解できなくて当然かもしれない。
 こうして立憲主義を否定してしまった安倍総理だが、これは自民党内でも問題になったのに、それを認容してしまったのが公明党である。
 ただし、両者には共通点があった。安部総理の後ろ盾は統一教会、公明党の後ろ盾は創価学会。どちらも宗教指導者が言ったことが法である、ということが同じだ。だから、そんな発想になるのだろう。
 というわけで、ロバートAダールではなくハインラインの『もしこのまま続けば』で描かれる、宗教による専制支配された社会というのが、どうやらSFではなく今の日本の現実ではないか。


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by ruhiginoue | 2014-02-14 12:25 | 政治 | Comments(0)