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by ruhiginoue

古い映画監督山際永三と古い映画評論家山田和夫

 山際永三監督は、かつて新東宝で映画を撮っていたが、そのさいの労働運動で共産党系労組の態度に頭に来ることがあり、それから何十年も怒りがおさまらず、そのうえ共産党員の映画批評家・山田和夫から共産党の機関誌『前衛』誌上で「トロツキイストの山際永三」と書かれたため、共産党には怒り骨髄である。

 しかし、ずいぶんと昔の話である。
 一方、知り合いの若い『赤旗』記者が「山田和夫って言うことが古い」と言っていて、確かに、二言目には『戦艦ポチョムキン』だから、山際監督の『逢びき』よりもっと古い。

 もちろん古典は重要だから、淀川長冶が解説に出てきて「はい、チャップリン、面白いね」「はい、ヒッチコック、こわーい」などと言っているシリーズのDVDを鑑賞するようにしている。

 つまり、歴史認識の問題と同じで、古い話を引きずっているのは良くないが、過去を忘れても駄目ということだ。

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Commented by 弱猫 at 2015-02-18 00:47 x
山田和夫が亡くなって映画論壇が寂しくなりました。

映画の演出やテクニカルな評論であれば佐藤忠男はじめ山田和夫より上手はいくらかいましたが、こと映画の社会的背景と絡めた評論という点では他の追随を最後まで許さなかったと感じています。

ベネチアで賞をとったロシア映画「父帰る」は難解な写真で、他の評者は映像の美しさやエディプスコンプレックスのような話に終始していましたが、山田和夫は独ソ戦とその後のスターリンによる恐怖政治によって大量の父親が家庭から姿を消したことが、現代ロシア社会にどのような影響を与えているのかを見なければならないと語っていました。
Commented by ruhiginoue at 2015-02-18 23:52
上記の山際永三監督は、山田和夫について、政治的な立場から不愉快がってはいたけれど評論家だという評価はしていたようです、
対して佐藤忠男は評論家じゃなく解説者だ、と。
Commented by 弱猫 at 2015-02-19 01:21 x
佐藤忠男が山本薩夫の後期の作品について、敗者もめそめそせずに胸を張って去っていくところに特徴があると評したのはさすがと思いました。

彼は普通に書いていれば分かりやすく面白いし、アンチ共産党のバイアスもないからいい意味でのノンポリなのですが、こと大島渚をはじめとしたいわゆるヌーベルバーグの評となると途端に回りくどく、意味不明になるという印象を持っています。

山田和夫はごりごりの共産党員でありながら深作欣二の仁義シリーズは必ずキネマ旬報のベストテンに入れていたり、最初期の大島渚を評価していたり、蟹工船ブームのときには共産党を離党して中核支持になった宮島義勇の映画蟹工船でのカメラワークを高く評価したりと、ありがちな上意下達の硬直した共産党員像とは違う懐の深さもありました。
Commented by ruhiginoue at 2015-02-19 15:41
日本の夜と霧で山田和夫が怒るのは当然にしても、佐藤忠男が、大島渚は京都大学でマルクス主義批判の猪木正道に師事うんぬんするので、教養が乏しいんじゃないかと言う気がしました。
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by ruhiginoue | 2014-03-02 17:13 | 映画 | Comments(4)