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by ruhiginoue

SF作家くずれ豊田有恒とフランソワーズ・モレシャンの指摘

 「『嫌韓本』に学ぶ韓国対応法」(産経)が、「韓国相手では、同じ地球人と考えずに、どこか遠い異星の宇宙人だと考えた方が対応法を誤らない」とか「国と国の関係も人間関係と同じで、知れば知るほど相手を嫌いになることもある」という豊田有恒を持ち上げている。
 周知のとおり、豊田有恒はSF作家であるはずだが原発の推進と韓国の悪口を書き始めた人で、売れない週刊誌がやっている商売の先輩である。
 
 たしかに、韓国人は日本人と発想が大きく異なる。これについて、80年年代にフランス人のフランソワーズ・モレシャンが書いてた。彼女はファッション・ジャーナリストであり、タレントとしてテレビにも出ていたが、よくエッセイも書いており、そこで韓国へ行った体験談を披露していた。

 まず日本に滞在していて、そこから韓国へ行ったところ、日本で感じた息苦しさを感じなかったと彼女はいう。日本は周りを気にして意見をはっきり言わず自分を押し殺すようなことが当然だった。おそらく、ヨーロッパ人、とくにフランス人は、自己主張とか個人主義などが強いので、これと東洋は異なると思っていたそうだ。
 しかし、韓国では、はっきり自分の意見を言うことが悪いことであるかのようなことがなかった。だから窮屈とは感じなかった。日本人と韓国人は、住む土地が近いし、中国から輸入した漢字を使っているし、顔が似ていて、ヨーロッバ人から見ると同じ人種や民族みたいだけれど、しかし発想は大違いだった。
 その点では、むしろ韓国人はフランス人に近いと感じた。これはヨーロツバ人の感覚から日韓を実際に比較するまで解らなかった。
 だから、日韓には歴史的な遺恨があるけれど、その原因は、日本人が韓国人を似ているから同じだと錯覚して併合してしまったことだろう、とモレシャンは書いていた。
 
 つまり、日本人と韓国人が違うことは確かだから、その違いを知って付合うほうが上手く行くのは当然としても、しかしフランス人から見たら韓国人が普通で日本人が変わっていると感じるのだから、豊田や産経のように、違うのは韓国が変だからだと決めつけて見下すのでは、視野の狭すぎる自己中心主義であり、この貧しい人間観察および考察では、豊田も産経新聞も、その中身が薄っぺらだから差別により劣情に訴えて売るということになるわけだ。
 

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by ruhiginoue | 2014-06-07 17:56 | 国際