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by ruhiginoue

宮尾登美子さんの死去

 作家の宮尾登美子が老衰により亡くなったのは昨年12月30日だったが、「松が明けて」からと配慮して発表したらしい。
 
 自宅が多摩川の土手のに面した所にあり、その周囲の自然を愛し、「みんなの土手の会」にも支援をしていた。
 かつて自分も、その近所に住んでいたから、多摩川の土手を散歩したさい、宮尾邸の前をよく通ったものだった。
 
 その自宅がある東京都狛江市の広報で、市長の新春対談に登場したときも、宮尾登美子は多摩川の自然について語っていた。
 また、矢野市長時代には「赤旗」のインタビューで、かつて教師だったとき、進歩的すぎると非難されたことがあると言っていた。そして、後に疑問を感じやめたが、その当時は社会党員だった、と。そして「共産党でなくてすまないけど(笑)」とも。 

 周知のとおり宮尾登美子の小説は気丈な女性に特徴がある。
 ただ、それでよく引き合いに出される「鬼龍院花子の生涯」での夏目雅子の有名な台詞「なめたらいかんぜよ」は、映画化のさい脚本家の高田宏治による脚色だった。

 この高田宏治は、「極道の妻たち」の映画化権が松竹から東映に譲られると、松竹らしい女性メロドラマ仕立てだったものを、東映らしい任侠劇に仕立て直さないといけないので、岩下志麻に「覚悟しいや」と言わせた。

 だから、ヤクザの養女としてタンカをきる「なめたらいかんぜよ」は、宮尾文学の気丈な女性の特徴を示すものではない。
 むしろ同じ高田脚本により宮尾作品が映画化されたものとして原作に忠実なのは「蔵」のほうだろう。これはよく出来ていた。

 また小説を読み、映画を観たくなってきた。
 
 それはともかく、心からご冥福をお祈りしたい。

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Commented by ケーキイーター at 2015-01-08 22:49 x
 お師匠さんて凄まじい読書家なんですね。ところで、お師匠さんの「去年読んだ本の年間ベスト」ってありますか? 本でなくても、「この映画がめちゃ面白かった」とか。
 私は今は叶精二さんの{『アナと雪の女王』の光と影}という本を読んでいる途中です。

Commented by ruhiginoue at 2015-01-09 13:31
去年は新刊を読んでませんね。古典ばかりでした。

「『アナと雪の女王』の光と影」は、発行元の七つ森書館から送られて来た案内で知りました。
ここは案内とともに、読売新聞に訴えられた裁判の費用のカンパの振り込み用紙がいつも同封されています。

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by ruhiginoue | 2015-01-08 12:34 | 文学 | Comments(2)