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by ruhiginoue

「自己責任論」の根底には宗教の影響がある

 かつてイラクでの人質事件で「自己責任」と繰り返した者たちの態度が今回微妙に違っているのは、やはり邦人保護のための集団的自衛権行使容認との絡みだと指摘されている。
 しかし、そうした政治的な背景とは無関係に、相変わらず人質らを貶めたり、そうまではしなくても冷淡だったり、というのが日本全体を覆う雰囲気だ。

 これは宗教の影響だろう。もともと日本人は、外国で人質になったり遭難したりする人だけでなく、国内で災害や犯罪の被害に遭った人にも、自殺や過労死や病気や怪我をした人にさえ、当人が悪いと蔑む。

 なぜなら、不幸や災難は祖先や前世の因縁であり、現世でその罰を受けている、という昔からの信仰が浸透したままでいるため、無意識にそういう態度になる。
 そして、本人の罪業なのだから他人が助けることはなく、罰を受けている者はむしろ虐めるべきで、そうするのが神仏に与えられた義務だと信じる。
 また、不吉な業を背負った人は忌むべきものとして憎み、避けたがる。

 こうした土壌というか通奏低音というかが日本人の意識の下敷きになっているから、職場でも学校でも家庭でも、過労死する人は自己管理がなってない、虐められる者に原因があるから自殺するほうが悪い、虐待死させても躾けのためだ、などと平然と言う人と、それを受容れる人が、日本の多数派なのだ。

 これは、しっかり染み付いているため、そう簡単に払拭できるものではない。日本人のDNAに組み込まれていて、人により遺伝が顕性か非顕性かの違いがあるだけだろう。

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by ruhiginoue | 2015-01-24 18:50 | 社会