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by ruhiginoue

憲法が何か知らない政治家

 文部科学省が教科書配布の袋に、教科書は教育を受ける義務がある子供に国が与えているから大事にしろという、とんでもない文章を書いていた。
 こういうことは昔からある。81年の防衛白書でも、基本的人権は自衛隊が国民に与えるものであるから、国民が自衛隊に有無を言わずに協力することが愛国心だという教育を行うべきと、とんでもないことを書いてた。

 つまり、昔から今まで、日本の役人たちの発想は、役人が威張っていてあたりまえで、国民を役人が支配してるんだと言うもの。八十年代の始めどころか2015年にもになって。日本はまだ中世と変わらないということだ。

 政治家に比べると少しは勉強している人が多い官僚でさえこの程度なのだから、政治家はさらにひどい。
 このところ、慶応大学の小林節という改憲派の法学者は、しかし自民党の改憲案が滅茶苦茶すぎると批判している。彼は雑誌の鼎談で、自民党の政治家の無知に呆れていた。
 いくら、憲法は国民を縛るものではなく権力を縛るものだと説明しても、その自民党議員は「その考え方を私は採りません」と言うので、考え方ではなくもともと憲法とはそういうものだと説明するのだが、素人相手に説くのは虚しくなると言ってた。
 この自民党議員とは高市早苗だそうだ。

 これは、「アイヌは民族」ということに対し「それが学界や世界の考え方だとしても、私の考えと違う」で話が終わってしまう連中と似ているという指摘をした人もいるが、それどころではないだろう。
 すでに自然に存在しているものを、どう定義するかで頑なになるのと、最初からこうだと人が作ったものの意味を知らないのとでは、次元が違う。後者つまり憲法についての間違いのほうが、より深刻な無知というべきだ。
 
 こんなにお粗末な官僚や政治家が通用してしまう日本は、ほんとうにまずい。こうなると、他の分野にしても同様であるとみたほうがいいからだ。

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by ruhiginoue | 2015-04-23 19:13 | 政治