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by ruhiginoue

朝日新聞だって今も戦争を煽っている

 先にWEBRONZA - 朝日新聞社で、元記者が連載の「中東取材20年」に失笑させられたという話をした。
 これは、記事の内容と記者の見識に甚だ疑問であるが、受け止め方は人それぞれ。しかし、要は内容なのに取材の長さなんて関係ないことを開口一番だから滑稽ということだ。逆に「20年も何やってたんだよ」という話になる。

 この「記者」は、さらにYahoo!ニュースで、危険な「イスラム国」を抑えるためには、どうすればいいのかを真剣に考える必要があると説き、アメリカの意向を受けて日本人を見殺しにした安倍総理よりも、まずシリアを非難している。

 これまで日本は、外国で日本人が人質になったら、なんとか助けようと努力し、時には犯人側と交渉もした。そして救出したこともあった。
 しかし今回は、アメリカが駄目だと言った。イスラム国と交渉しては後に悪影響があるからしてはならないという方針を、日本にも非公式に伝えてあると、ジェーン=サキ報道官は述べた。
 そして、日本政府は人質らを見殺しにしたのだ。日本の政府は、日本国民ではなくアメリカ政府の方を見ていると批判が起きている。

 ところが、朝日新聞の中東特派員だった元記者の言い分だと、悪い悪いイスラム国に支持が集まるのは国際社会がアサド政権を潰さないからだ。これは、NATO軍に軍事介入しろとか、これに拒否権発動したロシアと中国がけしからん、という欧米のプロパガンダを遠回しに口移ししてるだけだ。とても報道とか論説と言える代物ではない。

 それに、中東に20年いたと得意になり言ってるけど、ではデーブ=スペクターやケント=ギルバートが日本に何十年もいたから、日本について正しい認識を世界に発信してるだろうか。彼らは昔から今まで、アメリカ軍の基地に反対してるのは極左の過激派とか言っているが、それは正しいのだろうか。

 イラクでもアフガンでもユーゴでもリビアでも、軍事介入と戦争を正当化するために、欧米メディアが散々嘘を垂れ流し、それに日本の報道もみんな追従してきた。
 それなのに今になって突然、シリアのことに関しては真実を報道する、なんていう奇跡が、起きるわけがないだろう。

 この「20年も何やって来たのか記者」だけが問題ではない。他も、朝日新聞の記者たちは、すっかり「NATO軍記者クラブ幹事」とでもいうような態度で、虚報を垂れ流し戦争を正当化している。
 これは他の大手メディアと同じだが、その一方で、憲法9条の大切さなんかを説いているから、他にくらべて空々しさが甚だしいのだ。これは、大きな会社だから色々な記者がいて意見も様々というのではない。同じ人が、片方では戦争を煽り、片方では平和とか言うのだ。そんな人ばかりである。例外の人もいるが、同僚は批判しない。だから外部から批判することだ。

 ところで、こうしたことを一冊の本にする原稿をまとめたのだが、ネトウヨ的でない朝日新聞批判は売り上げがどうなるか不明であったり、あちこちに当たり障りがあったり、というわけで、出版社に話をしても結論がなかなか出ず、困っている。

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by ruhiginoue | 2015-05-15 19:35 | 国際