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by ruhiginoue

奨学金より学費無料化を

 私立大が高すぎるだけなのに、国立大の学費を値上げするそうだ。国立大の学費は今でも高くて、下げるべきとは言えても上げるべきとは絶対に言い得ない。
 政府は、学費を値上げする代わりに奨学金等を充実させればいいと言ってるが、そんなのは他の制度がそうであるように努力目標としか規定されないだろう。それに今の日本でいう奨学金というのは貸与制の学費ローンという借金である。

 そんな今の日本の奨学金でさえ、親の収入に規定があり、それにより成績が良くても弾かれてしまうことがある。親に収入はあるけど借金返済ばかりで子供に学費を出してやれないとか、親が愛人を作ってそっちにつぎ込んでしまい学費を出してもらえないとか、そういう事情はいくらでもあるのだが、それは聞いてもらえない。

 アメリカの刑事ドラマ『CSI』にも、親が収入があるのに学費を出さないから、せっかく難しい入学試験に合格した大学に行けなくなってしまうと、成績優秀な息子が親を殺そうとする話がある。無学で学問を嫌う低学歴の親が、学者になりたがる成績優秀な息子を嫌っていた。それで、親さえ死ねば遺産を処分するか奨学金を得るかして進学できると息子は考える。

 こういうことは、殺人にまでは至らないとしても、原因となった親子の致命的な違いは、そう珍しくない。

 また、こういう現実に対してまともな対策とならないのは、世間の冷たさも原因だ。親からひどい扱いをされている者に「親を悪く思うなんて良くないよ」「あなたを育ててくれたんでしょう」などと言って、傷口に塩を刷り込むようにする。
 こうした言葉を浴びせて良いのは、恵まれた家庭で育った子供だけだ。こういう価値観を押し付ける者は、人にはそれぞれ事情があるという現実を解ろうとしない世間知らずだ。
 
 だから奨学金があればという発想は非現実的で、奨学金より学費無料化こそ必要だ。




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by ruhiginoue | 2015-05-20 15:34 | 社会