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by ruhiginoue

池上彰とフジテレビの字幕捏造だけではない

 昨日に続いて手塚治虫のマンガの話。なぜなら、また思い出す騒動があったからだ。
 手塚治虫の1ページ読み切りの短編に、テレビ局が翻訳のさい改竄して別物にしてしまう話があった。
 あるテレビ局が、未公開外国映画の放送権を購入したが、担当者の男性は、地味なので視聴率がとれないと言い出す。これに若い女性の部下が、地味でも良心的で上質なドラマだから、きちんと翻訳して放送するべきだと主張する。ところが聞き入れられない。そしてお笑い芸人を起用し、オリジナルとは全然違う下品なセリフを入れてしまう。
 こうして放送しているところへ、その映画が国際映画祭で受賞したというニュースが入って来る。大変だと慌てたが、遅かった。その後、その担当者に女性の部下が「視聴者から送られて来た抗議、読みなさいよ」と怒って言いながら、手紙や葉書の束を投げつけるというオチだった。

 こうしたふざけた翻訳で映画を放送することを、もっとも盛んにやっていたのはフジテレビだった。これを手塚治虫は明らかに皮肉っていた。

 それ以前にも、映画の配給会社が字幕で内容を改変してしまうことなら時々あって、例えば日本で勝手につけた題名に合せてセリフを変えてしまった『ミスターブー』とか『バタリアン』は有名だし、『フェノミナ』で主人公の父親の秘書のことを父親ということに変えてしまい、ジェニファー コネリーが秘書の名前を叫んでいるのに「パパ」と字幕が入る。これは、最後に主人公の目前で殺害されるので、悲劇性を高めようと勝手に変えたのだろうと言われている。

 これらは、注意して聴いている人や、外国語が解る人や、主演の大ファンなど何度も観ている人には気づかれてしまうし、後からビデオなど販売ソフト化されたさいに気づく人もいる。DVDなどは「あれ?」と思ったら戻って確認することも出来てしまうし、字幕と吹き替えと両方を比べられてしまう。

 だから『フェノミナ』は、映画館で見た時に変だと思っていたら、ビデオでは字幕が違った。だいたい、主人公の美少女の父親は映画スターという設定だから、まるで似てないうえ配役とその演技からすると芸能人ではなく秘書という感じが見ていて判る。
 また、同じ主演の映画で『ラビリンス』がテレビで放映されたさいは、主人公の吹き替えを声優の経験が無いタレントがやっていて、酷いセリフだった。これは毎度お馴染みのフジテレビだった。 

 こういう話をしていると、あとは何が言いたいのか判るだろう。
 まあ、朝日新聞をあそこまで批判していた池上彰だから、きちんとした真相究明と謝罪をするだろう。そして、さらに批判されそうになったら「罪なき者が石を投げよ」って言うんじゃないかと思う。

 もちろん、デタラメな翻訳は悪いに決まってるが、故意でやったのに、チェックが不十分だったという言い訳が変だし、そもそも外国に対する嫌悪の感情を煽る番組を作ることに、どんな意味があるのかという批判がある。
 この騒動のため、日本は、韓国からだけでなく、色々な国から色々と言われてしまったことが、インターネットでも判る。

 結局、池上彰の番組での捏造をテレビ局は謝罪したが、これは日本で韓国語が判かる人が多いから簡単に発覚したわけだ。
 しかし、今も混乱が続く中東情勢は「アラブの春」と称して欧米が仕組んだ民主化という名の侵略を、地元の人たちが「独裁政権が倒れて良かった」と言う方はどうか。テレビはどれもヤラセ臭く、字幕が変だという指摘もあるし、中には流暢な英語でインタビューに応じている人がいる。
 これは変だと判っても、欧米の圧倒的な情報操作とそれに従う日本のメディア、および、軍事的に混乱ないし屈服させられた国々からは抗議が来ないということだ。



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by ruhiginoue | 2015-07-01 20:18 | 国際