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by ruhiginoue

「他人の痛みは我慢できる」の健康保険と医療費控除

 健康保険制度の悪辣さについて述べてきたが、これに対して戴いたコメントのうち、一般国民の意識の低さを指摘するものがあった。
 ここには、自分に関わることについても考えていない人が多いということがあるけれど、それ以上に「他人の痛みは我慢できる」という感覚も存在している。病気や怪我で特に困っている人に対して、さほどではない人たちは実に冷淡である現実がある。

 前に、健康保険の対象ではない高額な治療を受けざるを得ない場合について話題にしてきたが、これに対して保険の面では配慮がないけれど、税金の面ではいちおう確定申告のさい医療費控除の対象にはなる。保険の利かない医療のため高額となったことにより、何万円も返ってくることがある。

 ところが、そのお金は世帯主に渡る。まだ治療が終わっていないので、さらに金がかかるから、還付金はそれに使いたいと言っているのに、同居している父親が取り上げてしまい、自分の酒代などにしてしまったという例がある。
 この医療費は、患者本人が自分の貯金を使っていた場合もあれば、三世代同居で親が子供のため苦労して捻出していた場合もある。
 自分の子供や孫のためのお金なのに、いったい何考えてるのかと思う人もいるが、そういう人ばかりではない。

 このような仕打ちを受けた人が同級生に話したところ「いやあ!」と語気を強めて「俺だったら、どんなことがあっても親父に渡すよ」と言われてしまい、医療費で大変な思いをしていることと、親父は自分の酒代にしていたと説明しても「それだって、俺だったどんなに苦労していても親父のためにするよ」と頑として言われ、他人事だからそんなことが言えるのだと言っても「そんなことないよ、俺だったら親父に金をとられても、自分で働いて稼ぐよ」そんな簡単に稼げる金額ではないと具体的に説明しても「今は稼げなくても、そうなったら俺は稼ぐよ」
 という具合で、まさに「他人の痛みは我慢できる」という調子だったうえ、その後、その同級生は自分が結婚したとか子供が産まれたということは、大喜びで写真付きの年賀状を送ってきたりするから、頭にきて絶交したという体験談を聞いたことがある。

 ただ、これがもしも医療費のことがなかったら、そんな人とは知らずに普通に付き合い続けたはずだ。それで気づかないでいる人が多いのだろう。

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by ruhiginoue | 2015-08-30 19:01 | 社会 | Comments(0)