井上靜の気楽な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも気楽にe-mail:ruhiginoue@excite.co.jpまで


by ruhiginoue

ロンブローゾと菊池誠の共通した愚かさ

 イタリアの医師チェーザレ=ロンブローゾは、処刑されたり刑務所に入れられたりしている囚人を詳しく調査したところ、共通する身体的特徴がみられるので、犯罪者は産まれ付きの原因があると結論し、有名な「生来犯罪人説」を発表した。
 これは発表と同時に多くの批判がなされた。その身体的特徴を有している者がいるかどうかは、犯罪者とそうではない人たちとで大きな差があるわけでなく、またその特徴とは差別を受けている人種や民族に多くみられるから、失業などが原因で犯罪に手を染める人が比較的多い現実がある。
 つまり、ロンブローゾは医学者として純粋に科学的な見地から研究をしてはいたが、そこから得たデーターだけを見て結論づけてしまうという失敗を仕出かしたうえ、自分の専門に閉じこもり社会的な要素に無知だった、というわけだ。
 だから、すでにロンブローゾの説は否定されたうえ、後に「疑似科学」と評価されている。

 これとソックリなのが、大阪大学の菊池誠教授だ。この人はニセ科学批判に熱心だが、やはり自分の狭い了見から勝手な憶測をして、それを科学的だと強弁している。これは周知のことで、多くの指摘がある。
 その「ツッコマレ」たうちの一つが、「科学的になれば差別はなくなる」というデタラメ発言だ。現実社会で差別の原因は何かという常識を知る者なら、このようヒキコモリーオタク発想はしない。
 あのハンセン病国倍訴訟も、医学の進歩により無用であることが明らかとなっているにもかかわらず隔離政策が続いたので訴訟になり、国の責任を司法も認めた。
 だから、世間知らずの専門バカというべき発想をすると、結局は「ミイラ取りがミイラになる」ように疑似科学に手を染めるのである。

 他にも、こういうヒキコモリーオタク発想をする人が「専門家」と称する人たちには多い。当たり前のことだろうが。
 
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Commented by 次郎くん at 2015-09-05 15:28 x
ロンブローゾに関しては警察史上最悪の迷警官という説もありました。某アメリカ合州国の有名な自治体警察が無作為抽出でデータ検査をしたところ、社会的成功者エリートばかりだったので逆指標こと「無実を証明する動かぬ証拠」として利用している民主政治体制下での警察署は多いとのことでした。
Commented by 石畳 at 2015-09-07 21:27 x
ナチスの人種主義イデオロギーの基になった、ゴビノーやチェンバレンの「人種理論」も「科学的」であることを「売り」にしていた事実を見れば、「科学」を妄信してしまうことの危険性が良く理解できる。それが巧妙に「実証性」を装うものだけに始末が悪い。中世紀の「錬金術」が「現代科学」の母体となった歴史を思えば、差別的な「疑似科学」が生み出されてしまったのは「必然的」と言えるのではないだろうか。

「差異が現実のものなのか、想像上のものなのか、また重大なものなのか、ささいなものなのか、そんなことはどうでもいいのだ。ひとたび認められ、過大評価されれば、差異はまったく当然のように人種主義者に利用される。この差異というものが有害で、他人の名誉を傷つけるものであればあるほど、それはその発明者にますます利用される」
(フランソワ・ド・フォンテット『人種差別』白水社刊 141頁)
Commented by ruhiginoue at 2015-09-07 23:09
ある視点から見れば正しいと思えても別の視点から見れば違う結論が出る場合などはいくらでもあるわけで、それなのに科学的を水戸黄門の印籠みたいにかざすのはおかしいんで、そういう姿勢自体が非科学的なんですね。
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by ruhiginoue | 2015-09-04 22:26 | 学術 | Comments(3)