井上靜の気楽な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも気楽にe-mail:ruhiginoue@excite.co.jpまで


by ruhiginoue

冤罪でも国賠訴訟を奨めたくなくなるわけ

 また冤罪が明らかになった。裁判官も司法の非をはっきりと認めたほどだった。
 これについて、国家賠償請求訴訟を起こすべきだと言っている人たちがいる。そうするべきだとは思う。自分だって経験者だし、司法権の独立は「絵に描いた餅」であるのが現実だから、泣き寝入りしろと言う人もいるが、あきらめずに闘ったら一定の成果が出て、マスコミにも取り上げられた。
 
 ただ、心配なこともあるのだ。
 前に、ある冤罪の被害者と話したことがある。この人は、刑務所に入れられて出所したのち真犯人が判明して潔白が証明された。名誉が回復され国から補償も出た。それまでは家族から責められ、友人をなくし、仕事にもつけず、悩んだそうだ。それで自殺未遂もしたと言い、実際に手首に傷跡があった。
 それで国家賠償請求訴訟を起こした。マスコミにも取り上げられ、この人はしっかりした人だから、テレビ局が出演料を払うと言っても、あくまで取材を受けるのであり金のためではないと言って、一切受け取らなかった。

 そして、勝訴して賠償も得たが、この間にその人は健康を害してしまい、潔白が証明されてから復帰できた仕事も、医師から止められて失業してしまった。警察の取り調べで責められ苦しめられ、そのうえで刑務所に入れられ、出所してからは前科者として白い目で見られてしまい、働くこともできない。心身ともにボロボロとなった。生活費と裁判費用とで、無実で刑務所に入った補償金は使い果たしてしまったそうだ。
 また、犯罪者になって世間体が悪いと責めていた家族に、今度は国家賠償請求訴訟を起こしたことで「お上」に立てついた非国民になったから、また家族に迷惑をかけたと責められた。

 それだけでも充分に打撃だが、ここで国賠を支援すると言っていた連中がまたひどいから、なおさらだろうと思った。
 まず、例の赤軍派など極左過激派で、爆弾事件の逮捕歴のある老人たち。もともと親のすねかじりの学生運動から始まり、働いた経験が乏しく、世間知らずで、自分たちのように政治的な犯罪で公安事件になった者だけが偉いと威張りくさり、一般市民の権力犯罪被害者たちを見下し、あざけり笑う。そうしておいて、表向きは支援した格好をつける。

 この仲間になっている中に、心身障碍者がいる。暇つぶしに裁判の傍聴をし、気の毒な人たちを支援するのではなく笑っている。そうすることで自分のみじめさを紛らわしているのだろう。前に脳性麻痺で全身の動きと言葉が不自由な男性が、不自由な全身を懸命にくねらせ動かしながら被害者を付け回しては必死で言葉を絞り出して侮辱の言葉を浴びせ、顔を歪ませながら笑っていた様子を見たときは、あまりの醜さに唖然とした。
 また、精神病の人たちもいたし、身体障害者でも脳に原因がある人は知的障害がある場合もあるから、醜い行動が子供じみていたりしているのにも反映していると、社労士の人が見て指摘していた。

 こういう中に身を置いては、ただでさえ権力犯罪によって傷ついている人が、その傷口に塩を刷り込まれたようになってしまう。
 だから、国賠をやるべきだと思ってはいても、気が重くて奨める気が萎えてしまうのだ。
 


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Commented by 次郎くん at 2015-10-19 13:13 x
自己啓蒙活動を妨害して来る奴らに対しては「冷血非常な精神」をもって、相手が家族だろうと自称活動歴ン十年の連中だろうと、容赦なく完全な離縁をする覚悟がないといけません。たとえ心なき連中から「守銭奴」だとか「あら捜し屋」だとか口汚く罵りを受けようともです。度が過ぎた誹謗中傷に晒される事態になったとしても「侮辱罪で訴えて賠償金をせしめる楽しい状況を待っている」という、ヴェトコンや両津勘吉級の楽天性を身につける良き修行の場だと腹を括れる者の勝ちなのです。
Commented by 次郎くん at 2015-10-19 13:18 x
自己啓発行為とか本物の精神世界(不可視の世界)の探索が順調に進んでいる場合でも、いえ正しく進んでいる場合だからこそ家族とか世間は底なしの井戸や底なしの泥沼だと自覚するものですよ。
Commented by ケーキイーター at 2015-10-19 19:17 x
 やっぱり「死刑は怖い」のかな。ってこの文を読んでいて、以前お師匠さんが書いてくれた後藤田さん語録を思い出したんだけど。ここでまた、私の妄想が始まった。「死刑て場合によっては口封じの為?」って。おかしいかな。



Commented by ruhiginoue at 2015-10-20 16:34
 貴重な仲間だと思ったら大間違いだった、というのが現実ですね。明るく楽天的になるのが一番でしょう。

 死刑でなくても、国家賠償請求訴訟を起こして勝てば報復されます。
Commented by 次郎くん at 2015-10-20 16:58 x
E先生、悪魔たちのどういった具体的に卑劣な報復があるのですか?YOUTUBEで本多勝一さんの後輩の有名人が語っていた様な、人権状況の格付けの高い国々に亡命するしか仕方のない状況に追い込まれるということでしょうか?
Commented by ruhiginoue at 2015-10-23 00:15
  例えば、記事の中の元冤罪被害者は、運転手だったけれど、国賠訴訟を起こしたら、仕事で運転している車両にパトカーがぶつかってきて、もしぶつかってしまったら捜査するのは警察で、裁判も警察の出した証拠を採用するし、運転の上手な人だから回避はできるけど、何度もやられては神経が参ってしまい、健康を害したそうです。会社からは、退職してほしいと暗に言われるし。
 それで普通の日常生活が困難になります。
 
Commented by 次郎くん at 2015-10-23 07:05 x
成程、悪魔対策法として最低限度でも蒋介石外交と同じくらいのしたたかさと準備をもって臨めということですね。外国人記者クラブで記者会見して、複数の国連関係者やひもつきでない国際人権活動組織に顔を憶えてもらうとか、機能不全会社対策としてあの残業代未払いかつクビにされた日テレ番組出演の有名人と同じで独仏瑞西の労働問題取扱い機関で裁きの場に持ち込むとかですね。

そういえばここ数年、サンケイ新聞と2chとが方針転換致しまして、蒋介石の悪行ばかりを暴露して叩いて嫌悪感を憶えさせるキャンペーンをしているのも「民は愚かに保て」の目的の一環だと理解出来ました。
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by ruhiginoue | 2015-10-19 11:32 | 司法 | Comments(7)