井上靜の気楽な日誌です。気楽にコメントしてください。おたよりも気楽にe-mail:ruhiginoue@excite.co.jpまで


by ruhiginoue

山本太郎と山本七平

 同じ姓でも関係があるわけではない。しかも山本というのは佐藤と鈴木の次くらいに多い姓だ。なので姓が同じなのは「たまたま」だ。
 山本太郎議員が天皇に手紙を渡したことで責められていたが、七十年代の前半に山本七平という出版社の経営者が架空のユダヤ人を騙って、天皇に手紙を出せと主張したことがあった。
 このニセユダヤ人はイザヤ=ベンダサンという名で、「さあ、うんこしよう」で「いざや便出さん」というふざけた意味だったらしい。そして、日本語は得意ではないとしながら達者な一方で英語やヘブライ語は間違ってばかりだから日本人バレバレだった。
 後に山本七平の騙りであると親族も認めていたイザヤ=ベンダサンは、天皇の戦争責任などを問題にするなら、間接的に主張するよりまず天皇に直接手紙を出すべきだと説き、これが文芸春秋の今は無き極右月刊誌『諸君!』に掲載されたさい、この主張の部分は大見出しになっていた。
 
 この山本七平の主張したとおりにした山本太郎であった。しかし、天皇に手紙を出しても届かないだろうし、直接手渡しても読まれなかった。その程度のことは、山本太郎だってよくわかっているはずだ。彼がバカだからわからなかった可能性があることも留保しておくべきかもしれないが、いちおう、ふつうの判断力があるとしておくなら、手紙を読んで共感してもらおうというより、ただ直訴する姿を見せたかったと考えるべきだ。
 そして、彼は選挙に立候補した主な動機と公約である原発問題を訴えたかったらしいので、あれは田中正造もどきのパフォーマンスをしたのだろうと言われている。それなら、読まれない前提の手紙には、なにも書いていなくてよいし、そうすることで、とにかく直訴した事実が作りたかったという意思表示にもなる。  

 足尾銅山鉱毒問題は映画になっていて、主役にふんしていたのは三国連太郎であった。また三国連太郎は二二六事件の背景を描いた映画『戒厳令』北一輝にふんしていたが、ここで彼は、政治改革について訴えると、政府から丁寧な返事が天皇の名のもとで届いたので期待して開封したら白紙だった、というところから始まる。

 つまり、訴えても無駄であること、訴えられても無視すること、これらの意思表示ということで白紙を仰々しく渡すのだ。だから山本太郎から天皇への手紙というのは、書いたと言ってはいても実は何も書いていなかったのだろうと勘ぐっている。

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Commented by あるみさん at 2015-11-12 21:05 x
はじめまして。いつも読まさせてもらっています。
三国廉太郎主演の田中正造映画は「襤褸(らんる)の旗」と言います。
http://movie.walkerplus.com/mv18068/
左翼業界界隈で、時々上映会が行われたりしています。
Commented by ruhiginoue at 2015-11-13 10:29
ありがとうございます。
公民館の上映会で観ましたが、題名を忘れていました。
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by ruhiginoue | 2015-11-12 17:36 | 政治 | Comments(2)