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by ruhiginoue

山本七平と稲田朋美

 山本七平の話で思い出したが、それをネタに売り出したといわれる稲田朋美が、なんと、女性初の首相候補と言われているそうだから、日本も末期的だ。
 
 稲田朋美は売れない田舎弁護士だったが、それでせっせと右翼雑誌に投稿をしたうえ、毎日新聞と朝日新聞を訴えるようにけしかけ、決起集会でヒステリックな絶叫調でアジ演説をしたうえ、自ら訴訟代理人を買って出て、ずさんな裁判をして当然のように敗訴したが、それについて支援者に力及ばずと詫びるのではなく、選挙に立候補するからよろしくと露骨な宣伝をした。
 だから、訴訟は自分の宣伝と踏み台ということだった。これについて集会に来た人の中には呆れたと言っていた人もいて、その稲田に呆れた一人は右派の論客ともいわれる歴史研究家の秦郁彦だった、というほど。

 稲田朋美がけしかけた訴訟とは、戦時中に中国で日本軍の兵士が「百人切り競争」をしたという武勇伝を『毎日』の前身である東京日日新聞が報じ、これを『朝日』が受け売りしたが、虚偽の報道であり、犯人とされた兵士の関係者が名誉毀損されたというものだった。
 この判決は、『毎日』の記事は古すぎて時効だし、『朝日』のほうは虚偽と断定できないというものだったが、そもそも変なのは、『毎日』の記事は武勇伝として報じた戦意高揚のプロパガンダであり、戦争を告発したものとはいえず、これを戦後に『朝日』が、こんなことが過去にあったと記事で紹介したというだけのことだった。
 
 おそらく、稲田朋美は裁判などどうでもよく、煽りたいというだけだったから、週刊文春の記事に基づいて騒いだだけだったのだろう。前に週刊文春が、「百人切り競争」についてデタラメな扇動記事を書いて騒いでおり、これと稲田朋美の訴訟は酷似しているから、売れない弁護士が目をつけて宣伝に利用したということではないか。そうでもなければあんないい加減な、自分さえ目立てれば良いという行いはできまい。

 その週刊文春の記事はひどい虚偽であった。『朝日』が『毎日』の記事を唯一の証拠として報じたとし、その『朝日』記事を書いた本多勝一記者は、文芸春秋の発行する極右総合誌として有名だった月刊誌『諸君!』の誌上で、「百人切り競争」をめぐって山本七平と論争をしたということになっていた。
 しかし、本多勝一記者と論争したのは山本七平ではなくイザヤ=ベンダサンである。その後、イザヤ=ベンダサンは架空の人物で、山本七平の自作自演だろうと言われてきたし、その後、山本七平の息子も認める発言をしているが、当時存命だった山本七平は自認していなかったはずだ。
 また、その論争が『諸君!』に掲載されたものを見ると、例の『毎日』の記事が話題になり、それについて既に他の人が書いているとか、実行した兵士の抗弁とか、いろいろなその後の反響を提示したものであった。

 まったく、週刊文春は自社の雑誌が掲載した記事にも食い違う話をして騒いだわけだが、これを仕掛けたのはあの悪名高い花田編集長であったから、当然の手口ということなのだろう。この花田は不祥事があった後に文春を辞めて、なりふり構わず。朝日新聞社とすら契約して仕事仲間から裏切者と言われるし、手掛ける雑誌はことごとく失敗して「ミスター文春」から「マガジンクラッシャー」に成り下がったと笑われ、今ではほとんど総会屋雑誌とされている月刊誌『WILL』にいるというお粗末であった。

 ところが、こんなことをネタにして逆に売れない田舎弁護士から大臣に成り上がったのが稲田朋美である。そのうえコミケみたいなコスプレをして見せたり、挙句に総理候補とは、いくら安倍内閣の下でも冗談がひどすぎる。こうなると、日本は終わってしまったという指摘も、もっともだということになる。

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Commented by keitan020211 at 2015-11-13 19:13
時効は事件の対象となる行為が終了したと見做されてから成立します。
 御指摘の東京日日新聞=毎日新聞の件についてはかの社が当該の虚偽の報道を訂正し且つその謝罪の意が認知されていないとそれが終了したとは見做し得ません。何等かの訂正や謝罪があっても認知の程が微妙な場合は裁判で争うことができると考えられます。
 勿論、稲田氏を含め、先日の朝日新聞の性奴隷の報道の件などを「訂正と謝罪が一般に認められたとはいえない」などと主張する方々は飽くまでも私的意見或いは脅かしの口上としてそう見ているのであり、彼等の言うように、朝日新聞の時効が成立し得ない訳ではありません。
 時効とは何であれ微妙なものであり、当局者の判断が最も大きな基準となるものなので「その件はもう時効だ」などと一般に言うことはできません。私も稲田氏などを極めて悪質な人物であるとは思いますが、自分が逆の立場におかれたならばどうであるかを考えて下さい。
 
Commented by at 2015-11-14 00:27 x
時効って廃止されたんでしょ?
Commented by Neutralizer at 2015-11-14 06:55 x
 女性版橋下徹ですね、稲田は。要は自己顕示欲丸出しではないですか。『類は友を呼ぶ』という諺がありますけど、今の我が国の政界はまさにそれですね。しかもその女を支持した有権者(実際は有権者の思惑は様々ですけど)もそうですけど。ユダヤ民族と同じような運命を辿るしかないのかと思いたくもなります。
Commented by ruhiginoue at 2015-11-14 10:34
時効に関して、その説が本件とどう関わるのか、わかりません。
時効が廃止と言うのも同様です。
ここでは、判決ではそう判断されたと言っているのであり、問題は別にあります。
稲田は橋下と同じで、政界入りのためにデタラメを言ったと言うことです。
Commented by 次郎くん at 2015-11-14 16:25 x
稲田朋美先生も橋下徹ぜん大阪市長も、その正体は右の左翼こと極左「冒険主義者」の偽装転向者ではないでしょうか!?行動によってもたらされる結果が、米露中韓仏英の「反日主義者」で日本人に対して贖罪史観で洗脳したい連中が、手を叩いて歓喜する内容ばかりになっておりますので。
Commented by 次郎くん at 2015-11-14 16:49 x
まさに敵味方偽装工作の極みであります。日本聖戦論者と日本贖罪論者とは同じコインの表とウラです。「百人斬り」伝説に洗脳されて、敗戦直前当時に「斬り込み隊」に志願させられて無駄死にさせられた当時の若者の数は一万人を上回るそうです。あから様なサヨクや極左と「右の左翼」たちとは、洗脳戦死被害者日本人遺族や「旧日本帝国軍人」の子孫たちの声をかき消すスピンニュース報道の役割を果たしています。
Commented by 弱猫 at 2015-11-14 22:39 x
いわゆる、イザヤ・ベンダサンさんですね。論争の中身はほとんど覚えていませんけど、本多勝一がイザヤ・ベンダサンさんと繰り返して茶化していたように記憶しています。

国会には白真勲(はく・しんくん)という参院議員がいて、国会はみな君づけで呼ばれるので、白真勲くんくんなどと呼ばれることがありますが、これは別の話ですね
Commented by ruhiginoue at 2015-11-15 13:06
ご指摘のとおり、軍に迎合した報道の武勇伝を信じて戦死した人が被害者として訴えるならともかく、当人が自慢していたのに、家族が濡れ衣だと言って訴えるのはむちゃくちゃです。

 イザヤベンダサン=山本七平のでたらめというのは、カルト宗教退治の宗教学者として知られる浅見定男著『ニセユダヤ人と日本人』が面白かったけど、十代の当時は詳しくなかった英文の問題が、今はもっとわかるので、自分も少しは勉強したのでしょう。

 なんでもサン付けすると「サンサーンスさん」とか、滑稽なことになりますね。
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by ruhiginoue | 2015-11-13 17:44 | 政治 | Comments(8)