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by ruhiginoue

同性愛と差別を煽る宗教

 前回の話のとおり、『ストップ!ひばりくん!』が描かれた80年代の前半は、エイズとは同性愛者の病気だという認識が一般的だった。
 また当時は、主人公が男性なのに女装しているだけでなく、自分は女性だと思い込んでいるかのような言動をしているので、後になってから、あの主人公は今で言う性同一性障害なのかという議論にもなった。
 あの当時はまだそのような観念すらなく、性転換手術も優生保護法との関係から日本では実施できず、モロッコに行くしかなかった。カールセール麻紀が手術したことで日本でも知られるようになった有名な病院のことで、世界各地から希望者が来る。だから『ストップ!ひばりくん!』でも、モロッコで性転換手術というセリフが出てくる。

 そして、80年代のデカダンな雰囲気のため、ロック歌手などの芸能人が、同性愛や両性具有を売り物のようにしていたから、そういうネタを『ストップ!ひばりくん!』はよく取り入れていたし、フレディ=マーキュリーがエイズで死去したさいは不道徳な遊びをした結果の自業自得であるかのように言われたし、真偽不明だがデビッド=ボウイが女性に性的暴行をしたうえで「これでお前もエイズに感染した」と言って脅したという騒ぎにもなったのだった。

 だから、この当時、知り合いの歯科大学生のお兄さんが、エイズについて、神に背いたために罰が当たって発病したのだと真顔で言っていた。
 このお兄さんは、「世界人類が平和でありますように」で知られる宗教の信者だった。ここの教祖は生長の家の信者だったが、似たような団体「白光」を勝手に作った。これについて、霊媒と称してイタコ芸をする幸福の科学の教祖は、生長の家の教祖の霊が、白光の教祖は死後に地獄に堕ちていると、勝手に語らせていた。

 しかし、後にハンセン病の差別について、迷信を説くことで煽った歴史を仏教界が謝罪する声明を発したが、医学生が宗教を信じることで非科学的な差別と偏見というのを目撃したときは、宗教が良くないか、その信じ方が良くないか、どちらかだろうが、どちらにしても問題だと思ったものだ。 
 



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by ruhiginoue | 2015-12-07 17:35 | 芸能