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by ruhiginoue

「NHKに死を!」

 昔、NHKが民放に比べて面白くないからと、テレビまたはアンテナを改造して民放しか受信できないようにした人がいて、ところがNHKは、後でまた元に戻すことができるから受信料を払えと主張していたそうだ。
 しかし、今ではスクランブルという技術があるのだから、受信料を払わないなら視聴できないようにすればいいはずだ。なんでそうしないのか。
 これは、強引に見せたいからだ。受信料を払わせて、もったいないから見ようという気にさせるため。他に考えられない。

 前に、ロシアでソ連時代に作られた国歌を、歌詞を変えることで復活させたことについて話題にした。アメリカでアインシュタインやオッペンハイマーがそうだったように、核兵器の開発で功績のある学者が、のちに軍縮を唱えて権力から疎まれたのと同じように、ソ連で水爆を開発したサハロフ博士が軍縮を唱えて迫害され、これを擁護したため著名なチェリストのロストロポーヴィッチ氏も政治的圧力を受けた。
 そんな時代に作られた国歌では起立して歌う気になれないとロストロポーヴィッチ氏は言ったが、多くの庶民はソ連国歌の復活に賛成した。サハロフ博士やロストロポーヴィッチ氏は名士なので特別扱いされ上流階級っぽい生活だったが軍拡反対で声をあげ、ところが軍拡のしわ寄せで生活苦の庶民はむしろ体制に従順であった。オリンピックなど国際試合の表彰式でアメリカとどちらの国歌が多く吹奏されるか競っていたことを思い出して誇らしいからだと言う。

 こうなるのは、やはりテレビの影響だ。スポーツ中継など庶民はテレビで見ている。庶民ほど熱心にテレビを見るのは、どこの国でも共通だ。ソ連では、スターリンが説いたと言われるが、電話よりテレビを普及させよ、なぜなら、電話は市民を横につなぐが、テレビは上から下に一方的であり、為政者にとってどちらが好都合か、言うまでもない、ということだった。
 だから、昔からNHKは「日の丸君が代放送局」と皮肉られていたが、何を騒がれようと反対されようと批判されようと、結局は庶民が素直に従ってくれれば為政者は楽である。

 つまりNHKにとってお金自体は重要ではない。民放とは違う特権的な地位を利用して関連事業や財テクをしているので受信料を取る必要がないほどだし、足りなければ政府補助金を求めればいい。金を払っているのだからもったいないと思って見る人を作りたいのだ。それでスクランブルもかけない。
 NHKはデビッドクローネンバーグ監督の映画『ヴィデオドローム』のように、見る者の脳を犯すためのものだ。映画の「ヴィデオドロームに死を!」という最後のセリフは「NHKに死を!」と言い換えたらちょうどよい。
 

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by ruhiginoue | 2015-12-25 17:33 | 社会 | Comments(0)