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by ruhiginoue

「美容ライター」と「科学ライター」 

 拙書『華麗なる美容外科の恐怖』のなかで「美容ライター」と称する人のことを問題にしたが、まず、この実態は宣伝の請負人であるので信用できないということだった。
 また、その発言の当否を確認することができないという問題もある。医学に関わる話題なのに、その知識が無い。
 これを言ったら医師も同様で、知らない医療機器を使うさい、製造業者の営業担当者から説明を受けているだけでなく、手術のさい立ち会ってもらってセールスマンから商品の使用法について指示を受けながら患者に対して使用している。
 これが普通なのだと、セールスマンをしている人が言っていた。だから、医療事故とか薬害が起きると、医師が弁解するさい業者のせいにするのだろう。

 このように、何もかもわかっているようにしている人たちが、実はよく知らないということがあり、むしろ普通のことだとすらいえる。
 これと同じように、「科学ライター」というのがいて、専門家であるかのように振る舞っているが、どうも変だという発言ばかり目立つものだ。そもそも、学術論文であれば審査を受けて後に引用されているかということから信用性を確認もできるが、それが「科学ライター」には無い。
 また、科学の知識があるかも不明で、博士号をひけらかしている人もいるが、例えば医療裁判では、専門家が唖然とする無知な被告医師が医学博士であったということがざらであるように、知見が狭い専門バカになりがちだから博士はバカセと皮肉られる。そうなると万屋的なライターにとって無意味というか逆に邪魔な肩書である。

 それに、博士だろうと大学教授だろうと、新聞・雑誌やテレビ・ラジオで発言すれば、それはあくまでマスコミの意見である。専門家のふりをしてマスメディアに登場する人はいくらでもいるが、専門家であったとしても、マスコミに請われて述べることは、それに内容を合わせていたり合わせて編集されていたりするもので、専門家として論文を書くなどするのとは性質がまるで違う。

 これは分野の境目がない。例えば法律でも、前にこちらが勝訴した判決について被告が負け惜しみでデタラメを言っているから、その被告が他でも問題を起こして訴えられていたので、そこで負け惜しみのデタラメについて述べたところ、裁判官は、新聞の記事でも判決趣旨を解っていないんじゃないかと思うことがよくあるから、仕方ないと言った。
 たしかに、無知とかデタラメは裁判官にもよくあるが、マスコミに登場する弁護士だの法学者だのがトンデモ発言する姿は、よくみかける。それが政治家になっちゃったりするから困ったものである。それも知事とか市長とか大臣であるから暗たんたるものだ。

 こういうことがまかり通っているし、そのうえ裁判官も弁護士も「文系」だから気づかないだろうと甘く見ているから、医師などが荒唐無稽な戯言を威張って話すのだろうし、マイメディアでは科学雑誌の編集とかライターたちが虚仮脅しの学位を掲げたり、専門用語を花魁が着飾るようにして見せたりするのだ。
 

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by ruhiginoue | 2016-03-05 17:30 | 学術 | Comments(0)