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by ruhiginoue

ニセ科学を批判するニセ知識人または用心棒のゴロ撒き

 拙書『朝日新聞の逆襲』で、元記者が関与している『週刊金曜日』誌に言及しているが、ここで、同誌の連載をまとめてベストセラーとなった『買ってはいけない』は、もともと三一書房が『買ってはいけない化粧品』など「買ってはいけない○○」というシリーズで発行していた本が先にあったという話を三一書房の人が言っていたことに触れている。
 これらを専門家が読むと、いちおうご尤もなのだが面白おかしく書いてあると言う。これは、商業出版されれた読み物であるからやむを得ないことだ。それでも、消費者を啓発して大企業を告発する反権力の姿勢である。

 ところが、この真似をしているようでいて逆に権力にすり寄っているため、いくら商業出版とはいえただ売りたいとか目立ちたいというだけの姿勢であるものが横行している。
 そして、あくまでも読み物であるのに、それを運動のよりどころにし、まるで中国の文化大革命で紅衛兵が毛沢東語録を掲げるようにしている運動団体や議員までいて、大企業ではなく個人や零細企業を迫害している狂信的な人までいる。

 そうした団体や議員に対しては厳しい批判をしていかなければならないが、ここで問題なのは当該の読み物を発行したり書いたりしている人たちの態度である。
 その人たちは「科学的」を三つ葉葵の印籠のように掲げ、持論に反する者は「ニセ科学」とレッテル貼りしたり、事実関係をちゃんと確認しなかったり、学歴を貶めたり、とても科学的とか論理的とか言えず嫌らしい。おそらく一種のコンプレックス商法なのだろう。
 
 そもそも科学とは、他人を見下して悦に入るためにあるものではない。
 いくら売りつけたいのだとしても、これでは学術的にも商業的にも倫理的ではない。ニセ科学を批判しているニセ知識人という滑稽な図式だ。

 しかも、これに関与している人たちの攻撃的な態度は、まるで武術を嗜んだ人が半端な自信をもって喧嘩を吹っかけているも同然である。
 しかも権力にすりよっているから、武道家崩れが暴力団の用心棒になってゴロ撒きしているようなものだ。

 よく言われるように、ほんとうに武道家であれば、身を守ること、名誉を守ること、礼儀を守ること、これらを重んじるものである。それがなければ、ただの暴力である。科学もその他の学問も、同じことである。


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by ruhiginoue | 2016-03-08 17:30 | 学術